その1  実は税理士試験4科目合格者


「読書の秋」です。
お勧めの本をご紹介しましょう。

 りんごがおしえてくれたこと




NHKの人気番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」で取り上げられた
無農薬リンゴのお話です。
この作者木村さんは、一躍「時の人」となった感じもします。
そのため同様の内容の本が、あの人気出版社「幻冬舎」などからも
出ています。


脱サラして農業を始めようとする「キカッケ」となっている教本ですね。
あるお客さんからも、
「この事業がもしダメになったら、田舎で農業をやろうと思っています・・・。」
と真面目に言われたこともあります。
脱サラして農業というのは極端かもしれませんが、結構いるらしいですね。
それも時代の流れなのでしょうかね。


今やエコとか環境問題が、さかんに論じられていますが、
この書に書かれている「絶対不可能といわれた無農薬・無肥料栽培」の
リンゴを成功させたのは20年前のことです。
しかも、それを思いついたのがそれを遡ること10年前。つまり30年も前に
そんなことを思いつくというのは、この方の天才的なところなのでしょう。


ただ残念ながら、それが天才ではなく、当時はまったくもって変人扱いされた・・・。
その苦労話に、ここでもベンチャー・スピリッツを非常に感じます。
ただ、その約11年間の血のにじむような努力に本当に目頭が熱くなります。
秋の夜長、リンゴをかじりながら読んでいただいて、
そのスピリッツをぜひ味わってください・・・・。


まず、最初にだれも気づかない、多分読み落とすところをご紹介しましょう。
この方は本当に頭のよいお方のようです。
弘前の高校時代に、2年生ながら工業簿記1級に合格します。
その後、卒業時に税理士試験にもチャレンジしています。
40年も前の税理士試験のレベルは正直知りませんが、
あと一科目のところで不合格だったそうです。高校時代に4科目も合格した
大変優秀だった方なのでしょう。


高校卒業後、集団就職して、川崎でサラリーマン生活を経験しますが
家庭の事情で、すぐ弘前に戻ることになるのですね。


ですので、本来ならこの方はそのまま経理マンを続けていたら、
間違いなく税理士になっていた方かもしれないのです。
でも、税理士にならなかったおかげで、日本の農業を変えることができた・・・。
本当に偉大な方だと心から尊敬します。


でもこの方が、もし税理士になっていたら、税理士会を無農薬リンゴのように
劇的に変えていたかもしれません。
汚染されていないピュアな税理士を育ててくれて・・・!?
個人的には大変残念なことです・・・。
以上、誰も思いもしない私だけの感想・・・。




その2  不退転の決意


もちろん私は農業に関してはまったくの門外漢です。
都会のど真ん中のコンクリート・ジャングルの中で生まれ育った私は
農業はしたこともありませんし、農業をしている田舎もありません・・・。


無農薬で栽培することは何となくイメージがわきますが
無肥料で栽培するというのもまったく想像がつきません。
それが当たり前だった30年前の農業を
変えようとする努力はどれだけ大変であったか、
これも私のようなものは想像もつかないお話なのでしょう。


りんご.jpg


ところで、りんごと言えば、子供の頃から丸かじりで食べるのが
好きでした。
でもいつ頃からでしょうか。
「りんごは皮をむいてから食べなさい」
と言われるようになったのは・・・。
リンゴはやはり皮のところが美味しいのでないかと本当に思うのです。
でも、「やはり農薬がついているから」といつのまにか言われるように
なりましたね。


私が小学生の頃、これからの近代的な農業というのは
アメリカのように飛行機で農薬を空中散布して・・・
と教わったように思います。
農薬というのは近代的な農業の象徴だったのかもしれません。


この方は昨日申し上げたように経理がご専門で
農業関係を学校で学んだことはありません。
すべて独学で学ばれたのです。
試行錯誤で努力されていきます。
当然、回りの同業者の方から白い目で見られたのでしょう。
白い目どころか田舎ですから、いわゆる「村八分」の残酷な扱いです。


成功するまで11年かかったそうですから、10年間は無収入です。
「奥さんには月3000円しか渡せなかった・・・」
と書いてあります。(涙・・・)


家族を養うために出稼ぎをしたり、ピンサロで働いたり、
便所掃除のアルバイトまでしたことを赤裸々に書かれています。
ピンサロで客引きして、地元のヤクザに絡まれて、殴られ歯まで
折られたそうです・・・。
でも「自分の歯よりりんごの葉の方が大事だったから」
と当時を明るく言っています・・・。


それでも何度も挫折しそうになります。
また私しか突っ込まない一番感動した場所を。
昨日ご紹介した税理士試験科目合格証を畑で焼く場面があります。
「これでまだ飯を食おうとするから」
とソロバンとともに焼いてしまいます。


不退転の決意というのはこのことをいうのでしょう。
ここは本当に感動しました・・・。

 


その3  感動のシーン


この著者は何度も申し上げますが、まったく農業を学んだことがありません。
そこが本当に不思議なことです。
でも、それがかえってよかったのかもしれません。
「私は自然の山の姿を手本にしています」
本人もそういっていることから、今までの農業理論にまったくこだわらなかったのでしょう。


作物と対話する場面が何度もでてきます。
リンゴの木に本当に話しかけているのです。
リンゴの木の気持ちを分かろうとしているのでしょう。
その観点から備わった自然観察眼こそ、この著者の真骨頂です。
「自然界には本には書いていないことが山ほどある」とまで言っています。


しかし、いままでの農業理論は何だったか?ということにもなりますね。
農業大学で日夜研究されている方も多いのです。
農薬や肥料を使わないということは、今までの農業を否定することに
なりますね。
やはりそれが奇人変人扱いされてしまうのです。


ではまた感動の場面をご紹介。
6年ほどやっても、まったく成果がでません。
このときは本当につらかったのでしょう。
生活も困窮を極めます。
二反あった田んぼも手放さざるをえなくなります・・・。
「奇人変人」扱いする近隣の農家からの反発も想像を絶します・・・。


このときは本当に「死んでお詫びしよう」と思ったそうです。
リンゴ箱をトラックに積む際に使用するロープを取り出し
山をさまよい歩きます。
ようやく枝振りのよい木をみつけ、ロープを枝に投げかけたときに、
それが勢い余って飛んでいってしまいます。
そのロープを取りに斜面をおりたとき、どんぐりの木がリンゴの木に
見えてしまいます。
それも、山の奥深い中に、当然農薬も肥料もないところで、
自然の驚異に気がつくのです。
「これだ!」とようやく突破口を見つけることができたのです・・・。
まるで映画のようなワンシーンですが、本当のことなのでしょう。


人間死ぬ気になってやればなんとかなるのですね。
これも感動しました・・・。




その4  木村流農業経営論


昨日アップした身を投げようとされた場面、
なぜか私は昔の「ディズニー映画」の一場面を見ているような気がしました。
木に目玉がついている「森の精霊」がいる、あのディズニー映画です・・・。


身を投げようと森をさまよっている木村さんを森の精霊が見つけます。
「この方を死なせてはいけない。」
「森を、自然を蘇らせてくれる人だ。」


ロープを枝に投げつけようとした瞬間、木の枝が腕のように動いて
するりとよけてしまうのです。
その瞬間に森の精霊が、ロープを飛ばし、森の中で最も自然に満ち溢れた
聖地に木村さんを誘うのです。
どんぐりの木が瞬間にリンゴの木に変わり、虫の被害もまったくない、
見事な枝振りを見せます。
そうやって、山の中で農薬も使っていないのに、なぜこれだけ葉をつけるか
なぜ虫や病気がこの葉を食いつくさないのかを教えてあげたのです。
大自然の営みを、自然の摂理を後世のために・・・。


勝手な解釈で、つたない映画の一場面で恐縮ですが
木村さんがそこで生き延びた訳を、いずれ後世の方々が
分かってくれるのでしょう。


木村さんが、無農薬や無肥料栽培を思いついた、昭和50年代ころは
確かに「消費は美徳」とされました。
「農業は大きな変化を遂げました。化学肥料や農薬の大量投下が始まり、
生産の追及と効率に血道を上げる農業に変わってしまいました。」


日本の農業を支えてきたのは、確かに農薬や肥料だったのでしょう。
でも現代では、環境問題が声高々にそれこそ毎日のように
言われるようになりました。
お米も減反の問題さえ起こり、今や生産性を上げることは
それほど重要視されなくはなってきています。
知らなかったのですが、日本は世界最大の農薬、肥料使用国だそうです。
地球環境を修正するには、確かに「自然栽培」は効果的なのでしょう。


「自然栽培に移行したら生産性が落ちるではないか!」
そういう反論に対して木村さんは実によいことを述べています。


「あなたがたは1万円の売上に7000円の経費をかけています。
肥料、農薬、機械に7000円もかけているのです。だからあなたの
給料はでません。
自然栽培は、肥料、農薬を使いません。機械は丁寧に使えば長持ちします。
半分の5000円の売上でも経費を1000円以下に抑えられます。
どっちが得ですか・・・。」


木村流農業経営論。なるほどと思います。






その5  腐らないことものを食べることの意味


自然栽培米は身体に良さそうなのは、何となく分かります。でも

「農薬はよくないので使わないようにしよう」

そういうと農薬会社の方々が困ります。同様に
「化学肥料はよくないので・・・」
もちろん肥料会社の方々も困ってしまうのです・・・。


既存の農業を否定すると、既存の農業で今まで収益を上げてきた方々が
当然のことながら影響を受けてしまうのですね。


ちょうど、「ダムはよくないので作らないようにしましょう」
と言っている今の政府に対してゼネコンが困っているのと同じですね。


環境問題を取り上げてくると、今までの産業やそれに関係してきた方々が
影響を受けるのです。

「地球温暖化のために背広は着ないでノータイにしよう!」

と言われたために、紳士服やネクタイの製造会社や販売会社が
現在大打撃を受けているのと同じですね。
しかし、これはこれから日本が取り組んでいかざるをえない、
難しい問題なのでしょう。


また木村さんは、実はりんごだけが専門でもないのです。
お米を含めすべての農業まで研究されています。
特に「有機農業」に対しても警鐘をならしています。

「自然栽培」は肥料も農薬も使わないで作る栽培に対して、
「有機栽培」とは国が定めたいわゆる「JAS法」に基いて
栽培する農法だそうです。
このあたり非常に専門的なので、農業をよく知らない都会っ子の私には
理解不能です・・・。


それでも分かりやすい例で、NHKでも放映された実験を紹介しています。
お米の実験です。
有機米(新JAS法認定のもの)は、炊いたご飯をコップに入れると
2週間で腐ってしまいます。
一方、自然栽培米のご飯は腐らず、最後はアルコールを発酵して
酢になってしまうそうです。


「人が作ったものは腐ってきます。自然のものは腐らず枯れていく。」


これは本当に知りませんでした。


日本人は毎日お米を食べる人種です。
腐るものを毎日食べているということなのです。
他人事ではない重大な問題ですね。


最後にまた名言を。


『腐ることのない野菜を食べていれば、
 人はどれほど健康になることでしょうか。
 「人」を「良」くすると書いて「食」と読みます。
 栽培する人も、「食」を生産するのだという誇りを
 持ってください・・・。』


(木村さんの脱帽です・・)



その6 木村さんが教えてくれたこと


自分が門外漢の農業で「受け売り」にしろ、
よく分からないものが、また偉そうにブログでいうのは、
これくらいでやめておきましょう。
ただ「食」の問題というのは非常に大事な問題だと
木村さんから気づかせていただいたので、
もう少し勉強した上でこの続きはアップしましょう。


木村さんの頑張りに本当に感動しました。
信念を貫くことはすばらしいですね。
私も木村さんに見習って、少なくとも自分のテリトリーに関して
信念を貫こうと思います。
これも本当に木村さんが教えてくれたことです。


私が開業以来信念をもってやっていることを、もう一度ここで
アップしましょう。


「超簡単経理」の実践です。
本も何度かご紹介してきましたが、「超簡単経理術」を
経理に悩んでいる方々に知って欲しいということです。
経理を簡略化することは、やがては地球温暖化にもつながるのでしょう!?


会計ソフト、最近では弥生会計というソフトを中心としていますが、
これの入力方法をできるだけ多くの方々に教えています。
何度も申し上げていますが、会計事務所で一般の方にまで入力セミナーを
やっているのは東京では三事務所くらいしかありませんね。


本当にどうしてでしょうか。
パソコンがこれだけ普及しているのに。
なぜ、いまだに経理で悩む人が多いのでしょうか。


本当にいまだに
「どうせ入力なんかできなのだよ。」
「黙って領収書もってきなよ。」
「毎月監査してあげるから大丈夫だよ。」
といって、料金をふかっけてくる会計事務所もありますね。(内緒)


もうそういう時代でもないと思うのです。
20年前のパソコン黎明期ならまだしも、この時代の変化に
我々業界も対応しなければならないのかもしれません。
旧態依然のやり方を、いまだに連日新聞の全面広告に出して
アピールするところがいまだにあるのです・・・・。(これも内緒)


「租税教育」という言葉があります。
小中学生に租税教育をすることは何らかの意味があると思いますが
子供に「歳入」だ「歳出」だといっても、なかなかピンと来ないでしょう。
自分の子供時代を振り返ってもそう思います。


最低限の簿記会計の基礎知識を教えることの方が意味があると思いますし、
それこそ「お小遣い帳」を毎日パソコンで作らせて
収支という考え方を教えてあげた方が、将来役立つのではないでしょうか。
「義務教育で簿記会計を教えるべし」
これは私がよくいう主張です。


記帳代行を「飯の種」としている会計事務所から、
文句を言われるかもしれません。
会計事務所が木村さんのお話の「農薬会社・肥料会社」のように
大打撃をうけるかもしれません。
それこそ、木村さんが迫害されたように、私が税理士会から「村八分?」に
なるかもしれません・・・。
でも世の中は間違いなく変革してきているのです。
それを気づかないと我々業界も・・・・。


信念をもってやることのすばらしさを教えてもらいました。
木村さん。
ありがとうございました。

(りんご経営学シリーズ)おしまい
この続きは信念をもってそのうち・・・





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