その1  ユニクロも9割


ユニクロ・ネタで一人で盛り上がっていた時、見つけた本でした。
ユニクロも9割がバイトでしたね。


9割がバイトでも.jpg


今やベストセラーになっている本です。タイトルが長いけどそのままですね。
わずか200ページほどで大きな活字。本当にすぐ読めてしまいます。


でも最近、自分なりの読書術ですが、こういう経営本を読む際に
「ユニクロはこうしているけど、ここはそうなのか」
「ユニクロはマニュアル経営をしているけど、ここはこうだ」
そう比較しながら読むのですね。


そうすると違う観点から読めるのです。
自分の考え方を白紙にして、異なる視点から眺めるのです。
どんな本でも、それなりの主張はあります。


そこそこベストセラーとなるような本は
何かしら特筆すべき点はあるものです。
そこを見つけて、こうやって比較して読むと結構面白いものです・・・。



さて、この筆者は東京ディズニーランドが開場された1983年に
第一期生として入社します。
もう今から30年も前になるのですね。
ここで得意の昔話。
1983年とは私が大学4年生の時です。
1984年の2月に卒業旅行として友人達とアメリカに行きました。
当時ロサンゼルスのディズニーランドに行きましたね。
確かに本場のディズニーランドも楽しかったのですが、
正直東京ディズニーランドの方が良かったのです。


これは何の差だろうか?
思い出してみると、やはり従業員の差なのですね。
30年前も今もやはりアルバイトがほとんどのはずです。


でも開業当時から、日本のほうがアルバイトが工夫してきたのですね。
それをこの本をよく読むとよく分かります。


よく言われることですが、ディズニーランドの従業員(キャストと呼ばれます)が
園内で、実にかっこよく掃除していますね。


あれは、言われてやっているのではなくて、従業員が訪れる人をどうやって楽しませるか
そう思うことから、たどり着いた結果なのです。


こんな点からもつい私はユニクロと比較してしまうのです・・・。





その2  アルバイトがアルバイトを教える


ユニクロのアルバイト教育法とディズニーの教育法との違い。
これは勉強になりますよ。


ユニクロは1年間で73%が辞めるそうです。実はもっと詳しいデータがあって
最初の3ヶ月以内で28%、半年以内では46%なのですね。
いかにアルバイトの定着率が低いか。よほど厳しいのでしょう。


しかし、ディズニーでも1年間で約1万8000人いるアルバイトのうち
半分は辞めてしまうそうなのです。結構この数字にも驚きました。
ということは、アルバイトは所詮アルバイトであって
長期間の勤務を期待する方がムリということなのでしょうか。



それでもそのアルバイトを戦力化しているのですね。
どうやって戦力にしていくかというところがポイントです。


この不景気の中、どこの中小企業でも、時給900円か1000円のアルバイトが
戦力になってくれたら、こんなうれしいことはないですよね。


ただ若い人なら、ユニクロでアルバイトするより、ディズニーランドで
働いてみたいと思いますよね。
年間3000人募集するそうですが、なんとその16倍の5万人の応募者が
集まるそうです。
このあたり割り引いて読まなければなりませんね。
一般企業でアルバイトの求人出して16倍ということはないですからね・・・。



ユニクロは「マニュアル管理」で「軍隊的厳しさ」でアルバイトを鍛えると
ご紹介しましたが、ディズニーはマニュアルがあると
書いてはありませんでしたが、先輩後輩の間柄でアルバイトを鍛えている
と感じました。


つまり、ユニクロが「軍隊」であるなら、ディズニーは「体育会系」なのです。
ユニクロが、その軍隊を統括する「軍曹」である店長が命令するのですが、
ディズニーは「先輩」である「トレーナー」が命令します。



でもそのトレーナーもアルバイトであるところがミソですね。
決して正社員でもない。
アルバイトがアルバイトを教えていく伝統があるのです。
ここは中小企業として見習わなければならない重要な点です。

 



その3  人は自分が扱われたように人を扱う


先輩社員が新入社員をOJTで教えていく制度は、
どこの企業にもあると思います。
私がいた古巣「野村證券」にも、そういう制度がありました。
「インストラクター制度」といって、入社3年から5年の若手社員が
新入社員の面倒を見る制度です。


新入社員の頃、確かに5つ上の先輩がこのインストラクターとなって
私の面倒を見てくれました。
当時を思えば、支店長など雲の上の存在で、そういう偉い人より
こういう「兄貴的存在の」先輩の方が話しやすくてよかったのでしょう。


さらにもっと言えば、私も5年次にこのインストラクターをやりました。
これはキツカッタですね。やってみて誰でも感じるのでしょうけど、
自分の仕事(具体的には営業成績)をきちんとこなしていないと
新人を怒れない。

「何やってんだ!」と新人を怒鳴っても、自分の営業成績が悪いと
まさにカッコつかないですからね。


・・・昔話はこれくらいにして、しかし、そういうインストラクター制度
(トレーナー制度)を、ディズニーではアルバイト自身がやっている。
これは驚きでした。



もう一つ大事なことを教わりました。
アルバイトに対して


「人のやることを見て覚えなさい」
「2,3時間だけトレーニングしてあとはほったらかし」


こんな使い方をしている企業は多いのではないでしょうか。
著者はこれを完全に「ダメだし」しています。
さらに、相手を思いやって接するように指導されるのです。


この著者の、この考え方に感動しました。


「人は、自分が扱われたように人を扱う」


なるほど!と思いませんか。
入社してほったらかしにされたら、きっとその新人もそうやって、
次の新人に同じように接してしまいますから。


そんな業界は、実際にかなり多くあると思いませんか。
別にアルバイトに限ったお話でもなさそうですね。


例えば、飲食店に入社した新人は、何も料理のやり方を教えてくれません。
それに文句言うと


「バカヤロウ! オレの時代は、何も教えてくれなかったんだ!
先輩の作った料理のサラを、こっそりなめて味覚えてたんだ!!」


(ディズニ・シリーズ おしまい)

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