その1 本当にあるこんなすごい工場!



すごい工場


この本見て、私のブログの熱心なファン(いるの??)なら、
すぐ分かりますね。

先日取り上げた、弁当屋さんの「すごい経営」のパクリではないかと・・・。
それと「遊ぶ鉄工所」というまさに「すごい工場」のお話もかつて
ありましたね。

経営者本を片っ端から読んでいると、本当にすぐ分かるのです。
きっと、どこかの企画会社が、
「御社もブランディングのためにこういう本を書きませんか」
と営業しているからなのでしょうね。
しかし、かりにそうであっても本にウソは書けないはずですからね。
最初からついうがった見方をしたようですが、どんな本でも何か得るものが
あるのです。
どれくらい「すごい工場」なのか勉強していきましょう。

スチィールテックという会社の出口社長が今回の主人公。
この方は二代目です。
創業は父親である出口正敏氏が1959年(昭和34年)、
名古屋市で合金鋼の加工行う会社が出発点です。
先代社長は40年ほどで社員4名、売上2億5000万円の
典型的な町工場になっていました。

2代目の出口弘親氏は1961年(昭和36年)生まれ。
私の一個下ですね。
なかなか優秀な方です。
慶応大学商学部を出て1985年8昭和60年)に
トヨタ自動車に入社です。
海外営業部門を渡り歩き世界40か国を回り仕事をしていたのですね。
なかなかエリートですね。
でも1997年(平成9年)、36歳で12年トヨタ自動車を辞め、
スチィールテックに入社します。
きっとそのままトヨタ自動車に残っていたらかなり出世したのでしょうね。

それから10年後の2007年(平成19年)社長を引き継ぎます。
その当時の売上は4億5000万円。従業員は10名。

でも2007年の一年後、分かりますよね。
2008年に起きた「リーマンショック」
なんと売上は2億5000万円まで落ち込みました。

でもその後の売上と従業員のグラフです。

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驚きですね。
「すごい工場」
の意味が分かってきましたか・・・・。







その2 この写真で分かる



どうしてこのスチィールテックという会社がこんなに急成長したのか?
もうこれは写真を見てもらうとすぐ分かりますね。

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もともとがいわゆる「町工場」でした。
「3K(キツイ・汚い・危険)」の代表的な職場。
鋼材加工の工場ですからね。
粉じん、油にまみれた作業服を着て、火花と煙の中で
鋼材を切断し溶接していく・・・。

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これをこう変えました。

奇麗な工場に建替え、工場に入るとウェルカムボードで迎えられて
中に入ると・・・。

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塵一つ落ちていない整理整頓された工場で
元気で明るい社員から挨拶される・・・。


この写真見て
「ホントかよ〜」
そう思うでしょうね。

最後の写真なんか、まるでどこかのクラブの新装オープンの
写真みたいな・・・・(失礼!)


こういう工場を見学した取引先はどうなると
思いますか。
注文が殺到するそうです。

「御社のつけたい値段でいいから、すぐ見積書を出して
もらえますか。発注しますから。」

本当にそう言われたことがあるそうです。
ビジネス的に間違いなくプラスなのでしょうけど、
会社のリクルート的には絶大なのでしょうね。

 

工場見学にきた学生は、必ず第一志望に変わるそうです。
「当社を選んだ理由」を聞くと必ず3つのことを言われます。

@ 工場がピカピカだった。
A 最初の会社説明の段階から、社長が説明してくれた。
B 社員全員が学生に挨拶してくれた。

すごい工場ですね。
まだ信じられませんか・・・・。





その3 優秀なコンサルタントの存在


いくら奇麗な工場にしたからといって
中味が伴わないと売上はあがりませんね。
では具体的な「すごいノウハウ」を見ていきましょう。

ただ最初に申しあげますが、いろいろな偉大な経営者、
コンサルタントなどが言っていることを集約したようなことばかりですね。

この会社にはきっとコンサルタントがついていて
指導を受けてきたのだと思います。

ではまず、「環境整備」。
これは毎朝、全員が集まってする朝礼の後、必ず20分間、
掃除を行うのですね。
掃除するポイントは、
床とトイレと機械。
これをピカピカにします。

「トイレを掃除する。」

これを多くの経営者が取り入れていましたね。
最初に言いだしたのは、松下幸之助氏でしょう。
松下政経塾では「トイレ掃除」が正課でしたから・・・。

掃除から仕事を始めるというのも、多くの経営者も
言っていましたね。
こちら


毎日どこかの場所をワックスがけをして、
半年ですべての床を磨けるようにスケジュールもしています。
床がピカピカなのは、工場見学で訪れた方が必ず驚くのです。
環境整備をやることによって、
工場の安全性や生産性が向上するそうです。
社長自身も月一回、環境整備のチェックをしています。
すごいですね。

次に「改善活動」。
社員が月に一回、業務改善の提案をするような仕組みになっています。
これは提案をしなければならないという義務と、
社員の査定もそれによるらしいですから、社員側も大変ですね。

次にご紹介するのは、この本で一番難しかったところ。
「エマジュネティックス」という仕事の生産性を高める仕組み。
「エマジュネティックス」は、脳科学の理論と70万人以上の統計を
もとにして、アメリカで開発された人間の「思考と行動」の
特性を分析するツールなんだそうです。
何だか難しそうですね。

全社員の思考特性や行動特性を把握するです。
これはどうやらまた「コンサルタント」の影が見えそうですね。
と思っていて読んでいたら、小山昇さんの名前が出てきました。

きっとこの社長は小山昇さんにコンサルを受けたのでしょうね・・・・。





その4 最先端ながらどこか昭和的・・・




エマジュネティックス」はなかなか珍しい経営手法ですね。
最先端の社内円滑化法なのでしょう。
でも、社員の性格分析までするのですから、
嫌がる社員がいるのではないでしょうか・・・。

まあこのあたりは、コンサルタントにお任せするとして、
もう一つ社内の円滑化ツールとして推奨しているのが
「飲みニュケーション」

ハイテクを取り入れているかと思いきや、なかなか「昭和」ですね。

全社員懇親会を2か月に1回実施。
グループ懇親会を4カ月に1回実施。一人2000円の補助。
上司と部下のサシ飲み。一人6000円の補助。

会社として予算を取って推奨しているのですね。
税務的にどうなのだ・・?つい税理士として考えてしまいますが、
まあいいでしょう。
社内の円滑化のために大いに交際費(会議費?)を使うのですね。
ただこの「飲みニュケーション」は京セラの稲盛経営学で
何度も学びましたね。
京セラでいう「コンパ」ということなのでしょうか。
「コンパ」というといかにも「昭和」の香りですが、
「令和」になっても「飲みニュケーション」
も大事ということなのでしょう。

あと「経営計画発表会」。

これは小山昇さんがお得意とするところですね。
まあ、これは何度も他で学んだのでよいでしょう。

何よりもこの会社は社員を大事にするようです。

本の副題の通り、
有休取得率95%。
まさに時代にあっていますね。
上司から積極的に取得するそうです。それなら取りやすいのでしょう。
因みに、有休の取得も全社員至急のiPadから。
残業申請も、旅費精算もこのiPadからなんだそうです・・・。

有休の取得だけでなく、産休や育休も取れます。
さらに社員の家族を大事にする企画、「ファミリーデー」
年に一回社員の家族を会社にご招待。
因みにこの会社は、新入社員の採用が決まると、
社長自ら「家庭訪問」します。

あと最後にITの業務効率化にはお金を惜しまないそうです。
先ほどのiPadだけでなく、販売管理システムに関しても、
従業員の負担軽減のために積極的投資。
出退勤はクラウドで管理。顔認証システムで確認・・・。

もうここまで書くと
「ホントかよ〜。」

突っ込む社長も多いのではないでしょうか。
でもこんな会社もあるのですね。
「すごい」ですね・・・。


(ガンバレ! 令和の時代の新工場シリーズ おしまい) 




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