その1 小山さんか稲盛さんか 



残業ゼロ


なかなか時流に載った本ですね。
安倍総理のいうところの「働き方改革」を
賛美するかのような本です。


著者はご存知、「小山昇氏」。
ダスキンの事業を行う株式会社武蔵野の社長というより、
経営コンサルタントとしての方が有名ですね。


かつて、一度小山氏の本を取り上げたこともありましたね。こちら


実業家であり、かつ、経営コンサルタントとして、現在日本で有名な方は
この小山昇氏、と稲盛和夫氏でしょうね。


経営者の方々とお話すすると、だいたい小山派か稲盛派か分かれますね。
つまり、経営者の間では信者の多いお二人なのです。


実は両者とも、有料ですが経営コンサルを受けることができる組織を
お持ちです。
稲盛さんはこれは何度もご紹介しましたが、
盛和塾という有名な塾をお持ちですね。


小山氏も「経営サポートパートナー会員」という
小山経営哲学を直接学ぶことができる会を運営しています。
なかなか高額のようですが・・・。
しかし、小山氏は年に何度も本を出版されていますので、
小山経営哲学はある程度は学べますね。
私も必ず買って読んではいます。

 

さて、本題に入って、残業代問題。
株式会社武蔵野がかつてブラック企業と言われるほどの会社が
残業削減に具体的に取り組んだことから始まります・・・。

武蔵野の残業問題だけでなく、小山氏がコンサルした全国の
会社の実例が豊富です。


よって経営者にとって学ぶべきことが多い本だと思いますので
ご紹介していきましょう・・・・。





その2 残業問題は避けられない
 


残業代ゼロうんぬんを語るより、やはりこの問題は、
現代の経営者にとって避けては通れない「重要課題」だと思うのですね。


小山氏は、初めから
「残業を放置する社長は犯罪者」として、切って捨てています。
キビシイですね。


社長こそ変わらなければならない。そのためには
「残業が減るか減らないかは社長の決意がすべて」
と言っています。


私なんかの世代は、朝7時に出社して夜11まで働く、
「セブンイレブン」が「当たり前田のクラッカー」の世代でしたからね・・・。
(例えも古いですね)


「オレの若いころは終電で帰ることは勲章だったんだ・・・」


まあ、今の時代は通用しないのですね。
なぜ通用しないかを冷静に分析しています。



1. 人口が減少していること
2. 最低賃金が上昇したことで就職先の選択肢が増え、売り手側が有利となったこと



コレですね。
良く言われることです。
中小企業では、リクルートしてもなかなか良い人材が
確保できないのです。
本当によくアップしますが、人の採用の相談は実に多いのです。
中小企業に働き手がまったく入ってこないのです。

 



ただこれでも誤った考え方の社長もまだまだ多いのです。

「人が辞めても、新しい人を採用すればよい」

「嫌なら辞めてくれ!」

結構そうやっても、昔なら人を変えることができたのですね。
それこそ残業をさせて残業代を払わなくても、
そんな人がそれを理由に辞めたとしても
さらにいくらでも人は雇えたのですね。


でも今は違います。

「辞めても次の人がいる時代」から「辞めても次がいない時代」

へ変わったのです。

 

これは本当にそう思います。


今なら「ブラック企業」という烙印が押され、
募集しても人はやってこなくなってしまったのです・・・。





その3 プレミアム・フライデーは他人事か 



ではいったい株式会社武蔵野がどうやって残業を減らしたのか?
詳しくはこの本をお読みください。
きっと何かヒントがあるでしょう。


ただ、題名のように急に残業がゼロになった訳ではないようです。
月平均70時間超の残業時間が、半分の35時間になったそうです。
それによって社員の定着率が改善した・・・・。


それでも営業マンの勤務時間が減ることによって
売上が減るのでは・・・。
そう恐れる社長さんも多いでしょうね。


当たり前かもしれませんが、なぜ残業するかの根本的な理由を
解決しない限り改善しないでしょう。

ダラダラと会社に残ってしまう理由というのは納得させられてしまいます。
また、
「残業を減らす」→「残業代が減る」→「給料が減る」
これはまた従業員にとっては生活面で困ってしまうのですね。
これこそ給与体系なども見直ししなければならない・・・。

やはり今後は中小企業の社長さんは大変なのですね。

 

最後に一つだけ株式会社武蔵野のとった残業削減策のご紹介。
パートアルバイトを含め社員全員にIpadを支給したこと。
これによって数千万円の投資をしたそうです。

これによって残業代は激減したみたいですね。
減った残業代に比べれば投資も安いものなのでしょうか・・・。

 

いろいろご紹介したいのですが、この本ではどうも「サワリ」だけです。
結論的には
「詳しいお話を聞きたければコンサルを受けてください」
ということなのでしょう。


そこまでするかはお任せしますが、
残業代問題を本気で考えるキッカケになる本です。


残業代を月45時間以内に抑える努力がすべての企業に求められています。

明日の「プレミアム・フライデー」なんて他人事のように思っている社長さんへ
あえて申し上げたいと思います・・・・。


 

(皆で考えよう! 残業問題シリーズ おしまい)


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