その1 カンブリア宮殿で有名な会社


最近マラソンや囲碁ネタばかりですね。
スポーツの秋ですからね。
でも「読書の秋」でもあるのです。


もう書評もかなり溜まってしまいました。
お勧めの本もご紹介していきましょう。

Nihonniti

 


岐阜県にある「未来工業」という会社をご存知ですか?
テレビのカンブリア宮殿など数々の番組で取り上げられている
かなり有名な会社ですね。
「長引く不況を脱ずるための処方箋」とか
まさに「未来の中小企業のあるべき姿」など
かなり持ち上げられて報道されていますね。
創業者山田昭男さんが、本当に「名物社長」なのですね。
(現在は相談役)
テレビで見て


「こんな会社あるの?」


「本当にあるのなら働きたい!」


結構皆がそう思うでしょうね。
事実私もそう思いました。
例えば


「ホウレンソウ(報告・連絡・相談)は禁止」


「残業や営業のノルマ禁止」


「定年は70歳」


「休みは有給休暇をのぞいて140日」


・・・


もうこんな驚くべきことを数えれば切がないのですね。
正直信じられなかったのですね。
今まで経営コンサルタント言っていたことの
「真逆の」ことを言っているからです。


実は、この本は「パル出版」から出版されたものです。
私がかつて出版したことのある愛着のある出版社なので
選びましたが、実は他に類書がたくさんあります。


それをすべて買い込んで、この未来工業を研究してみました。
この会社は実は上場企業なのですね。
ですので、EDINETを通じてこの決算書はいくらでも
手に入るのです。こちら


よくこれもアップしますが、上場企業の決算書にも
学ぶべきところが多いのですよ。


秋の夜長、じっくりこの会社のことを考えてみませんか・・・。





その2 ホウレンソウ(報告・連絡・相談)は禁止


これは驚きですね。
「ホウレンソウが会社を強くする」みたいな本を
良く見ますからね。
経営コンサルタントが聞いたら怒りそうなお話です。


社員が上司に対して「報告も連絡も相談もなく」勝手に、
自由に仕事ができるのですね。


日本の大企業の特徴的な構造、
「指示をする上司と指示を受ける部下」
この伝統的な構造、つまりこの「組織力」を
すべて否定しているのです。
未来工業はこれで、うまく回っているのです。


それはどうしてか?
知りたくなりますよね。
「こんな会社ありうるのか?」


私も最初そう思いましたが、これは山田氏のまさに「経営哲学」
そのものなのでしょうね。

社長のこの経営哲学はどの本にも書いてあります。
簡単に言うと、
「社長の仕事は戦略を練ることで、社員は戦術を考えること」
これを何度も言っています。


「戦略と戦術の違い」をより効果的にするために
ホウレンソウを禁止しているのですね。
これは何度も読み返してよく分かりました。


では、どういうことかというと、
山田経営哲学でいう「戦略」とは
「社員にいかに頑張ってもらうかを考えること」なのです。
そのために社員にどんな「餅」を与えるかを考えることなのです。
その餅はこれから紹介していきます。


では「戦術」とは何か?
企業行動で一番大切な、「たくさん売りたい」、「高く売りたい」、
「いいものを作りたい」、「安く作りたい」、「いいものを買いたい」、
「安く買いたい」・・・
これこそ「戦術」であって
こういうことは現場にいる社員にすべて任せること、
社長は陣頭指揮なんてしないのです。


だからこそホウレンソウは禁止なのです。
お分かりになりますか?
これ考えれば考えるほど深い哲学だと私は思います・・・・。





その3 日本一社員をしあわせにするための日本一の「餅」


このすばらしい「餅」を聞くと誰でもうらやましく
感じるでしょうね。


「ホウレンソウ禁止」というのが最大の餅のように思いますが
まだまだたくさんあります。


「定年は70歳。65歳社員の年収は700万、かつ下がらない」


これは素晴らしいですね。
どこでも定年制を導入していますからね。
しかもこの不景気に、「リストラ」と称して、50歳代での
早期退職がどこでもあったりします。
定年延長の会社も多くありますが、普通は60歳になると
下げるケースがほとんどです。
しかも給料が下がらないなんてありえないですね・・・。


「休日は年間140日。年末年始は20日連休」


これもすごいですね。
要するに年末は12月23日から1月10日まで
休みなのだそうです。
木曜日や火曜日に旗日があると、「4連休」にもなります!


それと驚いたのは


「就業時間は8時30分〜4時45分」


なんと1日に勤務時間は7時間15分!
しかも残業がない!
残業しなければいけないほど忙しいのなら
「もう一人雇いなさい!」
とまでいわれてしまう・・・。

 

これはまさに山田氏の経営哲学なのですね。


「残業なんかしないで人生の時間を楽しめばよい」


そんな考え方なのですね。
そのために、社員が5人以上集まればクラブを認めて、
活動費を月1万円くれるそうです・・・。


・・・どうですか?
すばらしい「餅」を配る社長さんですね。
ここまで配られたら、
「この会社のためにガンバロウ!」と心から思いますね。


やはりこの山田氏は
「日本一すばらしい戦略家」だと思うのです・・・。




その4 経営者の戦術



「5年に一度の海外旅行は総額一億円、全額会社負担」


これもすごいですね。
でもここまで書いて、熱心なブログファン?ならお気づきですね。
社員の給料を上げて、福利厚生も手厚くして、最後は
社内に社員専用バーまで作ったのに潰れてしまった会社・・・。


そうです。あの「ワイキューブ」と比較しながら考えてしまいました。こちら


「ワイキューブと未来工業の違いは何だろう・・・」


これは勉強になりましたね。
ワイキューブで悩んだ経営学をこの山田氏から教わりました。


社員に対する“洗脳”のしかたの違い、
もっといえばモチベーションの与え方・・・。
やはりここは経営者の戦術の違いなのでしょう。


未来工業では有名なお話で、
「コピー機が一台」しかありません。


コピー機の営業マンが聞いたら「泣いて悔しがる」お話なのでしょうけど、
本当にそうなのです。
社員に対して徹底したコスト削減を要求しているのですね。


社員一人一人に「目の前に蛍光灯のスイッチの紐」もあります。
廊下やトイレなどは薄暗く、エアコンもあまりつけないそうです。


中元歳暮もなく、年賀状も禁止。
それより驚いたのは、「営業マンの携帯電話の禁止」


徹底したコスト削減を社員に要求しながら、
社員の手当や福利厚生は手厚くしていく・・・。


これはスゴイですね。


会社を訪れた会社経営者や経営コンサルタントは
口々に言うそうです。


「こんな経営手法みたことないし、やれるわけない・・・」


でもこの山田氏は必ずこう反論しています。


「皆このやり方をやったことないのにできないという。それはおかしい」と。


そうなのですね。
こういう会社が現存するのです。
しかも上場企業で。


真似してみたらいいのですね。
決算書もすべて公開されているのですよ。


「新未来工業」を、それこそ被災地に作ってみませせんか?


理想の経営がここにあると思うのです・・・。


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