その1 グローバルダイニングの副社長 


グローバルダイニングを紹介してから
この本を何度も読み返していました。

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これは本当に名著です。
新川氏義弘氏。1963年生まれですから、まだ49歳。
高卒後21歳でグローバルダイニングに入社。
すぐに店長に抜擢されるなど、それからずっと、
グローバルダイニングの屋台骨を支えてきました。


グローバルダイニングを発展させてきたのは、
もちろん長谷川耕造社長であるのは間違いないのですが
この新川氏の役割が非常に大きかったのだと思います。


2002年の米国ブッシュ大統領と小泉首相を
西麻布「権八」で接客したのがまさに彼です。
彼の存在が認められていたからこそ、
このビッグビジネスが成功したのでしょう。


グローバルダイニングの副社長まで上り詰め、
2005年に独立退社しています。


以前アップしたように、その後グローバルダイニングが
長期低迷しているのはやはり彼がいなくなったからだと、
私は感じています。


まさに「サービスの神様」だと思いますね。
彼の考えているサービスを学ぶことは、レストラン経営だけに
当てはまらないお話だと思います。


まず簡単なお話から。
喫茶店に3人で入ったとしますね。
ウェイターに
「オレホットコーヒー。私アイスね。僕はレモンティー」
ありそうな注文ですよね。
5分後。ウェイターが飲み物を持ってきます。


「ホットコーヒーのお客様は?アイスの方は?・・・」


当然のようにそう聞かれることないですか?
たった5分前に注文をとったそのウェイターからです。
こんなサービスあり得ないと新川氏は言っているのですね。


「どうしてそれくらい覚えられないのだ」と・・・。


日本のレストランでは、こんなこと当たり前の光景でしょう。
時給900円のアルバイトのウェイターに、
そんなことを最初から要求していない人も多いのかもしれません。


またレストランで食事している時に
「すいません。お水下さい。」


そんなことよくありますよね。
それもまったくサービスとしてなっていないというのです。


「なぜお水を欲しがっているのを予知できないのだ」と・・・。


実に参考になるお話です。
サービスの神様、新川様の奥義をぜひ学び取ってください・・・。





その2 サービスの極意三ケ条 

先に結論から入りましょう。
新川氏が提唱しているサービスの極意三カ条!
この本の結論です。

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この表を何度もながめ考えました。
ぱっと見ただけでは分かりませんね。
本当に難しいですね。


どうしてか分かりますか?


1.リコグニション(顧客認知力)
2.アンティシペイション(事前予知力)
3.オペレーション(運営力)


この三つなのですが、
そもそもリコグニションやアンティシペイションという
単語なんて知らないですよね。
英語の得意な方は分かるのでしょうけど、一応大学出ている私でも
初めて聞く単語でした・・・。
どうしてこういう言葉使うのでしょうかね?


社員やアルバイトの方にこれを説明するのに
大変ではないでしょうか。
新川さんは高卒ながら英語も努力されたようです。
ブッシュ大統領と直接英語で話せるくらいですから・・・・。


ただ「超簡単術」の大家として、こういう言葉使いません。
愛されるサービスをするには、私から言わせたら


1.認知力
2.予知力
3.運営力


この三つなのですね。こうすれば分かりますよね。


ここで、
認知とは「お客さんのことを良く知ること」
予知とは「お客さんが何を欲しているか知ること」
なのですが、
もっと言えば、
3.運営力とは店長とか経営者側のお話ですから、


従業員の立場では、取りあえず


1.認知力
2.予知力


だけ気を付ければよいのです。


だから、
「良いレストランにするには従業員に『認知と予知』を
教えればよいのです。


それだけなのです。
こうすれば実に簡単でしょう・・・。




その3 認知力とは


もっと具体的にご紹介していきましょう。


1.(顧客)認知力


お客さんを認知することでしたね。
店に入った瞬間、
「○○さん。久しぶり。」
「○○さま。いらっしゃいませ。」


そう言われたらうれしいですよね。
もっとすごいと思ったのは、
それこそ来店が二回目のときに


「前回は○○というワインを召し上がられましたが
同じものでよろしいですか?」


もうこれだけで感激してしまいますね。
新川氏はまさにそれを実践してきたというのです。
さらに。苦手な食べ物はなんだったのか、肉の焼き方は、
デザートは何が好きかまで覚えていく・・・。


すごいですね。


そのためにどうするか?
「顧客ノートを作っていく」のだそうです。
例えば、アルファベット順に
Yの欄に、
「吉田信康、12年12月7日、税理士、赤ワイン4杯、ウエルダン」
こんな感じで書いておくのです。
その他気が付いたことはすべて。


こういう努力が素晴らしいサービスを生むのですね・・・。


ここまで書いて、私の熱心なブログファンならお気づきでしょう。
こういうことは今までアップしてきた多くの社長さん方も
実践してきているのですね。


リッツカールトンに始まり
星野リゾートも、こちら 最近では、桜澤社長もそうでした・・・。 こちら


お客さんの情報をDATAベース化するのでしたね。


「そんなことは一流ホテルや一流レストランがやっていることだろう!」


そう突っ込む人もいるかもしれません。
でも新川氏もこういっています。
「こんなことは、いまどき天丼の「てんや」でもやっています。」と。


あるてんやでは、アルバイトの女の子が
お客さんが席についた瞬間、オーダーも聞かないうちに


「(天丼)一丁」とか「大一つ」もういってしまうそうです。
「今日はごぼうをつけますか」まで・・・。


すごいですね。
別に名前まで覚えなくていいのです。
常連客なら、顔を覚えて瞬時に行動できる・・・。


これこそ、愛されるサービス『顧客認知力』なのです・・・。




その4 予知力とは


では次の
2.予知力


これは、「顧客認知力」があっってこそ生きてくる力なのですね。
お客さんの情報データをもとにサービスを展開していくのです。


「自分の名前を憶えていてくれて、好きな食べ物や飲み物を
分かってくれる」


これが基本です。
ですから、
「お水が飲みたいなあと思ったら、いわれる前に注いでくれる。」
「そろそろ料理を食べたいなあと思うときにスウーッと出してくれる。」


そんな「予知力」のあるレストランなら最高ではないでしょうか。
さらに


「雰囲気を盛り上げたい時には、積極的に会話に入ってくれる。」
「静かに食事をしたい時には、控えめにサービスしてくれる。」


これが新川氏のいう究極のサービスなのですね。
お客さんの望んでいることを先回りして予想してくれる・・・。
日本のレストランにはありそうでなかったことでした。


欧米では、10年前に来たお客さんのことを覚えている
ウェイターがたくさんいるそうです。
これはどうしてか分かりますか?


そもそも文化が違うからなのですね。
海外旅行にいくと分かりますね。
食事のたびに「チップ」がいりますからね。


まさに「チップ文化」
チップで家を建てたウェイターがたくさんいるそうです。


「日本ではありえないさ。」


そういってしまっては進歩がないのです。
前提となる顧客情報を必死になって集め、さらにその情報を
店の従業員でも共有するそうです。


その情報をどうやって集めるかが重要なのです。


この本のサブタイトル
「ホスピタリティは50:50の関係から生まれる」


これなのです!!
でも、これは難しいところですね。
3回読み直してから、4回目の時にようやく私も気が付きました・・・。





その5 50:50の関係とは


「ホスピタリティは50:50の関係から生まれる」


この意味何度も考えました。
なかなかこの意味が分からない所でしょうね。


「日本ではウエイターが下僕のサービスをしている」


そう彼は言っているのです。
「下僕」といったら失礼ですが、「給仕」という言葉は
普通に使いますよね。


日本人は相手に尽くすサービスこそが最高のサービスと
思いがちではないでしょうか。
たとえが悪いかもしれませんが、
「織田信長の草履を身体で温めたという木下藤吉郎のサービス」


つまり、全身全霊で尽くすのでしたね。
これを美徳とするのですね。
レストランでは「お客様はまさに神様です」の精神。
お客様が神様なら、ウエイターこそ家臣ですね。


これが、欧米では、まったく違うと言っているのです。
「下僕」という上下関係ではそのサービスができないのです。
対等な関係、つまり「50:50の関係」から生まれるといっているのです。


もちろんビジネスがらみの食事なら、あまり出しゃばらず
「優秀な給仕役」に徹します。
でもそれが、誕生パーティならどうでしょうか。


自分のパフォーマンスをすべて出すくらいの勢いで
入り込んでいくのだそうです。


その切り込み方をこの本で詳しく披露しています。


例えば、くだんのブッシュ大統領のお忍びの席でもそれを
発揮したのだそうです。


「Mr.President. Would you like ・・・」という堅苦しい英語を使わずに


「Please call me HIRO」と切り込んでいく・・・。流石です。


だからこそ米国の要人が来店するのです。
欧米流のサービスの神髄が分かっているから・・・。


さらに言えば、50:50の関係さえ築くことが出来たら、
相手の食事の好き嫌い、ワインのお好みから始まって、
その方の素性、生き方、考え方まで話してくれるかもしれません。


ここでまた熱心なブログファンなら気が付くでしょう。


阿川佐和子さんの「聞く力」と桜澤香さんの「ビジネス版聞く力」と
まったく同じなのだと・・・。


相手から情報を聞き出して、相手を望む方にもっていくのです・・・。
つまり、顧客認知度を高め、予知力を磨いていく。


こうすれば顧客満足度が上がるのに間違いはないのです。


だからこそ

「ホスピタリティは50:50の関係から生まれる」

分かりましたか?





その6 運営力とは


では最後の
3.運営力


新川氏が考え、さらにはグローバルダイニングを発展させた
オペレーションシステム、「テーブル担当制」があります。


日本のレストランでありそうでなかったシステムなのですね。
これは、テーブルが40あるレストランなら、
8テーブルごとにA,B,C,D,Eの5ブロックに分け、
そのブロックごとにウエイターを、一人づつ担当者として
配置するシステムなのです。
こうすることにお客さんの要望に細かく答えることが
できるようになり、説明した「認知力」、「予知力」を
各ウエイターが発揮できるようになりますね。
もっといえば、お客さん側としては「なじみのウエイター」が
できやすくもなります。


しかも、経営側としてもそのウエイターを競わせ、
ブロックごとの売上やリピーター率で査定して
時給まで変えてしまうのです。
実際に時給750円から1300円とかなり差があるそうです。
こうすることにより、ウエイター自身のモチベーションも上がりますね。
これは他のレストランでも、ぜひ真似すべきシステムだと思います。


このシステム以外にも、
「誕生日に従業員が『ハモって』歌ってくれるサービス」
「予約電話はすべて店長が受けるシステム」
など素晴らしサービスがたくさん紹介されています。


この本で最後に感心したお話を。
新川氏が実際に会ったお客さんとのトラブルが
正直に紹介されています。
例えば、
「パーティーで誤って子供にやけどを負わさせたお話」
「従業員がお客さんとぶつかって鼻の骨を折ったお話」


こんな話まで披露しなくてもよいかとも思いますが、
あえて披露することで、レストラン経営のリスク管理と
いうことを本心で説明したかったのでしょう。


実際に、レストランで食事していると、ケガはしないまでも、
お茶を衣服にこぼされた経験などないですか。


そんなことに対応するために、
24時間やっている「ホテルの染み抜きサービス」まで
新川氏は手配しているそうです。


あらゆることを想定して運営しているレストランです。
米国の大統領がお忍びで食事する理由が分かりますね。


新川氏の運営しているレストランで、
本当に食事したくなりませんか・・・。






その7 コトラー理論と実は同じ


新川理論に熱くなりすぎましたかね・・・。
最近「感動を与えるレストラン」という言葉が流行りですね。
グローバルダイニングだけでなく、
東京の「カシータ」なんてよくマスコミに出ますね。
カトウプレジャーグループの「つるとんたん」なども・・・。


行ったこともないのに、またエラそうなことも言えませんので
そろそろまとめましょう。
どこのレストランも「コトラー理論」なのだと
いうことが結論なのです。


以前「100円のコーラを1000円で売る方法」
でご紹介しましたね。まさにアレです。こちら


簡単にいえば、
「原価100円のパスタをいかに1000円で売るか?」
ということなのですね。
100円の原価のものを10倍で売る方法なのですね。


10倍で売るためにどんな努力をするかです。
あの本でも名門ホテル「リッツカールトン」では
事実コーラは1000円以上で売られているというのが「オチ」でした。
ご紹介するまでもなく、リッツカールトンには「クレド」があり
顧客情報を前提とした徹底したサービスを行っているのでしたね。
「新川理論」とまったく同じです。


「コトラー理論」で「新川理論」を解説するなら、
パスタというの「物体」を売るのではなく(プロダクトセリングではなく)、
パスタを通じて心地良い空間を売る、『バリューセリング』を
目指すのでしたね。
だからこそお客さんが喜んで1000円以上払うのです。


もっといえば、「コトラー理論」も、顧客近視眼(カスタマーマイオピニア)
はいけないと言っていましたね。
つまり、「お客様は神様です」の思想ではいけないのです。
なんだこれも同じことを言っていると気が付きませんか?


「ホスピタリティは50:50の関係から生まれる」


これはまさに「顧客近視眼になってはいけない」ということなのですね。


つまり、
「感動を与えるレストラン」というところの真理は
みな同じだということなのです。


最近これにようやく気が付きました。
感動を与えるサービスとは何か?
お分かりになりましたか?


(日本一愛されるサービスシリーズ おしまい)

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