その1 テレビ通販の草分け



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「ジャパネットたかた」をご存知でしょうか?
テレビ通販の草分け的な存在ですね。



「テレビを見ている方に、今ならこれをサービス!」


あの有名人、高田社長の「甲高い声」を
誰でも聞いたことがあるでしょう。


ジャパネットたかたは、1986年に長崎佐世保で
街の小さなカメラ屋としてスタートしました。
まだまだ創業して28年なのですが、
ラジオやテレビでの通販に進出した途端に、
あっという間に、日本を代表する企業になったのですね。


よくいうドラッガーの「市場の創造」


誰もやっていなかったことに眼をつけ、会社を大きくしたのですね。
2010年度には、売上高1759億円、経常利益126億円にも
なります。
この時会社は絶好調、過去最高益。
この理由は、


「家電エコポイント」
「地上デジタル放送完全移行」


要するに日本国民全員がテレビの買い替えをしたのですね。
1日にテレビがなんと1万台も売れたそうですね。
当然売り上げの半分以上がテレビ。

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でもその家電エコポイントが終了し、
地デジに完全移行する2011年7月以降に売上は急降下。
2012年度は売上1170億円
利益は60億円!


それで2013年度にこの本の題名となった、


最高益を出さなかったら「社長、辞めます」!


ジャパネットたかたは実は、「非公開企業」だったのですね。
中小企業の社長にも参考になるお話なので
「こびっと」紹介していきましょう・・・。





その2 カリスマ社長が辞めることの意味

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ジャパネットたかたは非公開企業ですから、
売上や利益など知られていなかったのですね。
それが1000億円も超える大企業であったことは
この本を読んで初めて知りました。
これは正直驚くべき数字です。


高田社長はあの「甲高い声で」創業以来28年間で
数兆円もの通販商品を売り続けた方だったのですね。


多分個人の売上高としては、史上最高
「トップ オブ トップ」のセールスマンで
あることは間違いないのでしょう。


そんなカリスマの社長が、
「最高益を出さなかったら社長、辞めます!」
ということはどういうことか想像つくでしょうか。


テレビ特需がなくなったジャパネットたかたに
強烈な危機感を感じさせたのですね。
これは通常の会社ではできないことなのでしょう。


普通の中小企業の社長が
「・・・できなかったら、社長辞めます・・・」
なんてことは絶対言わないですからね。
「・・・できなくても、社長は辞めません・・・」
という方が多いくらいですから・・・(すいません。)


しかも「最高益」というところも「ミソ」です。
「最高売上」ではないのですね。
利益を重視しているのですね。
経営としては至極当たり前なのですが、
このあたりもよく分かってない方も多いのです。


売上という収入がいくら増えてもダメなのです。
経費という支出も踏まえて計算した「利益」こそ大事なのですね。
最近銀行も、「増収」というより「増益」をポイントとしているのも
ご存知でしょうか。


ですから、ジャパネットたかたのように
通販会社では、いくら「安売り」して「売上」を増やしても
ダメなのですね。
いくら利益を確保するか、これこそ大事なのです。
肝に銘じるために、高田社長の真似でもして


「最高益を出さなかったら社長、辞めます!」


これを社員に言い放ったらいかがでしょうか・・・!?





その3 佐世保から東京へ進出



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ジャパネットたかたは長崎佐世保の会社だったのですね。
この本を読んで初めて知りました。


佐世保のスタジオからテレビを中心とした通信販売を
していたのです。
そのビジネスモデルが大きく崩れ、
2011年、2013年と減収。


業界内外から
「ジャパネットたかたは大丈夫か」
という声が聞かれたそうです。
それもそうでしょうね。
テレビの販売に完全に依存していたビジネスモデルでしたから・・・。


このあと高田社長はどうしたか?
これからがピンチを迎えた中小企業に取って、
参考になると思うのですね。


まずテレビに変わる柱となるものを探します。


「白物家電へのシフト」


コレなのですね。
掃除機やエアコンなどあまり手を出し来なかったものに
力を注ぎます。


ただやみくもに、冷蔵庫や洗濯機などまで
あらゆる白物家電に拡大したのではないのですね。
洗練した商品。
そこはまさに、ジャパネットの最大の武器
カリスマ社長の「伝える力」


それと、商品構成のあらたな展開です。
それまでジャパネットは、いわゆる「ナショナルブランド」しか
取り扱ってこなかったのですね。


一般論として、通販では名の知られない海外ブランドなど
売りにくいのですね。
でもそれをあえてチャレンジした。
ここもまさに「伝える力」という武器が威力を発揮します。

 

それとジャパネットが思い切って取り組んだこと。
これは東京の販売店が聞いたらまさに驚異のお話でしょう。


「東京進出」


六本木ヒルズの34階に巨額費用、十数億かけ
事務所とスタジオを作り勝負に出ます・・・。






その4 事業承継の新しい形





その東京進出の責任者にしたのが、
高田社長の長男で副社長の高田旭人(あきと)氏。


1979年生まれというから、まだ若干35歳。
優秀な方なのですね。なんと東京大学卒です。


東大卒業後、これまたなんと!野村証券に入社です。
私の「後輩」なのですね!
でも2003年にジャパネットに入社していますから、
多分2年くらいですぐ辞めてしまったのですね。
残念ですね。
やはり、非公開企業の大会社ですから、野村証券としては
ぜひとも入社してほしかった方なのでしょう・・・。


2003年入社後、あらゆる部署を経験し、
まだ10年も経たない、2012年7月に早くも副社長に。
今回の東京事務所の責任者ということは、
「帝王学」の一環だったことは間違いありませせん。

つまり、
「社長、辞めます」
ということは、

「社長は次お前だぞ、頼むぞ」


という意味だったのですね。


中小零細企業ならともかく、
しかし、一代で築き上げた売上1000億円もの会社です。
そう簡単には事業承継は難しいのではないでしょうか・・・。
カリスマ経営者を引き継ぐ、若き2代目の悩みですね。



ただ旭人副社長に東京進出をあらゆる面で任せます。
高田社長は、いままでどおり、佐世保にて地上波を全面的に
取り仕切りテレビ通販。
東京サイドでは、若手中心に専門チャンネルを制作して
いきます。


「ジャパネットシャンネルDX」


をご存知でしょうか。
通販の専用シャンネルです。

通販の専用シャンネルです。

Reikopu

 


これで、フトンクリーナー 「レイコップ」 が
爆発的に売れてしまったのです・・・。







その5 ヒット商品を連発!



フトンクリーナー「レイコップ」をご存じでしょうか。


布団に毎分3000回の振動を加えながら
強力な紫外線を照射し、アレルギーの原因となるダニを
弱らせ、振動でたたきだして吸い取る商品なのですね。


「へーそうなの?」


というものですね。
知らない限り絶対買わない商品なのですね。


韓国のメーカー製で2007年に発売されました。
ジャパネットが取扱い出したのが2010年。
当初はまったく売れませんでした。


それをテレビ通販で取り上げたのです。
しかも、1時間の放送時間を目いっぱい使って
レイコップの魅力を伝える作戦です。


こんな売り方をした商品が日本でかつてあったでしょうか。
これがお茶の間で反響を呼び大ヒット。


レイコップは日本での累計販売台数100万台を
突破しましたが、そのうちジャパネットが60万台!
すごいですね。
まさに市場創造!

またもう一つの大ヒット商品も生まれます。
東芝のサイクロン式掃除機「トルネオ」


 

Toruneo

 

 


このトルネオは佐世保のテレビ通販チームで
ももともと取り扱っていたらしいのですが、
東京のチームで徹底的に攻勢をかけます。


専用チャンネルで重点的に取り扱うとともに
「下取り」と「特別分割」という、買い替えを促進したり、
買いやすくしたりするサービスも取り入れます。
ジャパネットは年間30億円!もの分割手数料を
支払っているそうです。
これもすごいですね。


掃除機の耐用年数は7年といわれるのですね。
それだけの寿命がある商品だから、買いやすくしさえすれば
購買意欲がわくのですね。

  

ジャパネットは、掃除機を売るにしても
品数多くして並べるのではなく、限定した商品を徹底的に売るのです。
「これは」という商品を徹底的に集中して販売するのが
まさに「ジャパネット流」なのです。


このあたり、売り上げ不振にあえぐ社長さんには
何か参考になりませんか・・・・。

 

フトンクリーナー「レイコップ」をご存じでしょうか。

布団に毎分3000回の振動を加えながら
強力な紫外線を照射し、アレルギーの原因となるダニを
弱らせ、振動でたたきだして吸い取る商品なのですね。

「へーそうなの?」

というものですね。
知らない限り絶対買わない商品なのですね。

韓国のメーカー製で2007年に発売されました。
ジャパネットが取扱い出したのが2010年。
当初はまったく売れませんでした。

それをテレビ通販で取り上げたのです。
しかも、1時間の放送時間を目いっぱい使って
レイコップの魅力を伝える作戦です。

こんな売り方をした商品が日本でかつてあったでしょうか。
これがお茶の間で反響を呼び大ヒット。

レイコップは日本での累計販売台数100万台を
突破しましたが、そのうちジャパネットが60万台!
すごいですね。
まさに市場創造!

またもう一つの大ヒット商品も生まれます。
東芝のサイクロン式掃除機「トルネオ」

 


このトルネオは佐世保のテレビ通販チームで
ももともと取り扱っていたらしいのですが、
東京のチームで徹底的に攻勢をかけます。

専用チャンネルで重点的に取り扱うとともに
「下取り」と「特別分割」という、買い替えを促進したり、
買いやすくしたりするサービスも取り入れます。
ジャパネットは年間30億円!もの分割手数料を
支払っているそうです。
これもすごいですね。


掃除機の耐用年数は7年といわれるのですね。
それだけの寿命がある商品だから、買いやすくしさえすれば
購買意欲がわくのですね。

 

 

ジャパネットは、掃除機を売るにしても
品数多くして並べるのではなく、限定した商品を徹底的に売るのです。
「これは」という商品を徹底的に集中して販売するのが
まさに「ジャパネット流」なのです。

このあたり、売り上げ不振にあえぐ社長さんには
何か参考になりませんか・・・・。






 その6 ジャパネット流市場創造!



熱く語ってきたジャパネットシリーズを
そろそろまとめましょうか。


言いたいことは2点ですね。
カリスマ社長の事業承継とジャパネット流市場創造。


35歳の副社長を次期社長にするということは、
2013年暮れの「望年会」で発表したそうです。


カリスマ社長でトップセールスのあとは確かに大変でしょうね。
強烈なワンマンであったことも想像つくからです。


でもこの本を読む限り、次期社長に権限をゆだねていますね。
「辞めます」発言で社内に緊張感を呼び起こしたのでしょう。



ジャパネット流の市場創造を取り上げましたが、

「専用チャンネルなんてもっていないから、
真似できる訳ないでしょ。」

そういわれるかもしれませんね。
そんな気持ちだと、どんどんジャパネットに
食われてしまうでしょう。


ジャパネットは昨年暮れから、テレビ通販とスマホを連動させる
アプリも開発しました。
すごいですね。


「そんなこと出来るわけないでしょ・・・」


そう思わないでください。

 

「最後にこのブログを読んでいる方だけに
これもお付けします!」


ジャパネットの真似をできることを発見しました。
Web通販と動画の連動です。


「インターネットの場合、目当ての商品があって、
その情報収集のためにくる人がほとんど。
買う気はすでにあるから、その最後の一押しするのが動画の役割」


いいこと聞きました。これはできそうですね。


今後ジャパネット通販番組をまじめに見て、
どうやって売っているのかを知ることも
大事なのでしょうね。


参考になりましたか?



(がんばれ 未来の通販シリーズ おしまい)

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