大好評?の書評シリーズ。
ブログのおかげで最近本を読みまくっています。
これもまた題名につられて買ってしまった本です。
著者はワイキューブという企業を主宰する経営者ですね。
本も数冊書いているベストセラー作家でもあります。
ビジネスで成功した経営者のノウハウをまた盗もうと言う
いつもの「安易な」購入動機でもありました・・・。
私もパソコンの前にずっと座っていることが多い仕事柄です。
確かに「検索」は便利です。
ヤフーやグーグルはしょっちゅう使います。
専門的なお話として、税理士会の税務検索も使います。
これは一般の方には開放していないのですが、
税務判例や質疑応答など瞬時に出てきます。
また業界専門紙の検索サイトも使って調べることも多いですね。
国税庁のサイトもよく使います。
確かに昔は、法規集を使いながら、時には質疑応答集なども参考に
関連書籍を数冊ながめながらアナログであれこれ考えていましたが、
この検索の便利さにはかなわないですね。
キーワードを入れるだけでその関連のデータが取り出せるのです。
昔ほど苦労しないでも済むようになりましたね。
ということは考えることが少なくなってきてしまったのでしょうか・・。
そういえばパソコンを使い出してから、本当に漢字を忘れてしまっている
ようです。
最近では漢字を調べるのに、ワードを立ち上げて・・・
だめですね。もっと頭を使わないと。
題名の通り、検索なんかに頼らず、自分で調べて自分の頭で
考えろ!ということがこの本の趣旨でしょうか。
これは少し反省しなければいけないなという
思いを込めて読みました。
まず冒頭に書いてある文が面白いです。
「ちくわにはどうして穴が空いているか」
そんな出だしで始まります。
「ちくわ」とは、おでんに入っているアレです。
「そんなこと誰も考えるか!」
そう突っ込みたくなりますが、この著者は大真面目に
考えているのですね。
「アイデアはひらめきではなく、誰も気づいていないものを
考えて抜いて見つけること」
だそうです。
成功する経営者からのヒントです。
どうでしょうか。
今晩おでんでも食べながら、じっくり考えてみませんか。
その2 ちくわの穴の理由
ちくわの穴の理由を考えることは1つのたとえとして
この社長さんはいったい何を考えているのでしょう?
そう思いながら「ビジネスの達人」のノウハウを盗もうと読みました。
まずビジネスの基本をどう考えているのか?
「何のために仕事をするのか。どういうことを仕事ができるというのか。
こういうことを考えずに、ただ漠然と仕事ができるようになりたいと
思っていてもダメ・・・。」
これはそうでしょうね。
「ビジネスの軸」というくだりがあります。
そういえば、「軸がぶれまくって、ついには解散してしまった宰相が
いましたね・・・。
政治家のお話はいいとして、やはり、経営者としては軸がしっかり
していなければダメなのでしょう。
「ビジネスの基本は役に立つ」
という考えだそうです。
そういうことを常に考えていれば、軸はぶれることはなくなる・・・。
これもなるほどと思いました。
そうか。あの宰相も「国民の役に立つ」と言う確固たる信念が・・・
ビジネスにおいて
「自分の仕事は誰の役に立つのか」
「どうやって役に立てるのがいいのか」
「それが社会においてどういう役にたつのか」
こうしたことをキチンと考えることだそうです。
これは参考になりますね。
そういう視点で考えるということです。
あと「ちくわの穴」をしつこく言っています。
「普段考えようともしないちくわの穴について真剣に考えた方が
よっぽど仕事ができるようになる・・・」
これは本当にどういうことでしょうか。
「普段考えているようなことは、いったん脇にどけて
普段考えないことをあえて深く考えると、視点は劇的に変わる。」
ちくわの達人。見事です・・・。
その3 常に要するに
"ちくわの穴"経営学のつづき。
仕事ができる人は
「指示を出した人が何を教えようとしているのか考えることができる。」
これはそうですね。
「上司が自分に何を求めているのか。」
「クライアントが自分に何を求めているのか。」
瞬時に分かること・・・。
ではそれをどうやって身につけるか?
これは参考になります。
「常に要するにこういうことなんだという、
置き換えをすることを習慣化する」
例えば
「オバマさんが大統領になるということは、要するに・・・」
「リーマンブラザーズが破綻すると言うことは、要するに・・・」
常にこのように考える訓練をするのだそうです。
この「要するに」が身についてくると
相手の本質が見えてくる・・・。
今日から私もこの「要するに」の訓練をしようと思っています。
最後にショッキングな内容をご紹介。
この経営者は9.11のテロの際に、社員旅行で全社員が
サンフランシスコにいたそうです。
当然足止めをされて、テロのあと数日間飛行機が運航しなかったので
社長も倒産の覚悟までしたそうです。
しかし、その困難を乗り越えた結果、社員の結束が固まり
それが大きな財産となった・・・。
面白い出来事なのですが、私の経験談を。
サラリーマン時代、社内旅行の幹事は得意でした。
全国各地を低予算でツアーを組む特技がありました。
新潟に社員旅行で訪れた時、佐渡まで足を伸ばすか迷いましたけど
万が一、悪天候で帰ることができなかったことまで想定して
名幹事は佐渡は諦めました・・・。
この若き名経営者。リスク管理がいまひとつかなと、少しだけ突っ込み・・・。
でも"ちくわの穴"経営学は本当にためになりました。
どうぞあとは買ってお読みください。