かすみがうらマラソンについに初挑戦です。
今年で25回目となるこの大会は関東でも有名な大会ですから、
一度は走ってみたかったのですね。
実は3年前にこのコースの10マイルレースは走ったことがあるのですね。こちら
それで「いつかはフルを」とずっと思い続けていた大会だったのですね。
上野から特急列車に「やる気満々で」乗り込みます。
フルマラソンは10時スタート。
しかもゼッケンは事前送付ですから余裕で会場到着です。
実は正直走る前は、自己ベスト更新を狙っていました・・・。
1月にあの「難コースの」館山若潮マラソンで4時間30分を
出したのですからね。
「かすみがうらはほぼフラットコース。
館山で4時間半なら4時間20分くらいは・・・」
そう思っていたのです。
スタートはなんとEブロック
もう大混雑ですね。ちょっと後ろなのでがっかり。
「なんだEブロックか・・・。
大会関係者は今月号の月刊ランナーズ読んでいないな・・・」
そう思ったくらい!?
しかしマンモス大会です。2万人を超えるランナーが
集結しています。
さあ!スタートです。
「マラソンはそう甘くない!」
そう改めて思わせてくれた波乱の大会の幕開けです・・・。
その2 最初の10キロは絶好調
実は今回でフルマラソンは15回目。もうベテランですかね!?
走る前に戦略を練りに練りました。
コース図を見ると、何といっても「かすみがうら」という湖を
周回するコースですから、ほぼフラット。
高低差をみると、1キロ地点と15キロ地点の上りが2か所あるくらい。
ということは、前半の上りを我慢すれば、後半で一気に・・。
そう思っていたのですね。
館山若潮マラソンの30キロ地点で急坂があるコースから
考えたら楽勝に思えました。
戦略は前半のハーフをキロ6分で抑え、後半を6分半で粘れば、
多分余裕で自己ベストの4時間半は切れるだろうと・・・。
あわよくば4時間20分。
と思っていたのでしたが・・・・。
最初の1キロラップはスタート後の大渋滞で6分45秒。
1キロ地点から早くも前半の難所。
でもまだまだ余力があります。写真を撮りまくる余裕がありました。
2キロラップが5分53秒。そのあと予定通り6分前後で走ります。
5キロラップが30分42秒。
スタートの渋滞を考えれば予定通り。
このあたりから平均ラップで5分30秒くらいと、
「ギアを」上げ、快調に飛ばしランナーを抜いていきます。
7キロ地点が見えました。まだまだ余裕。
この8キロ地点の常磐線の陸橋を渡りきると、
前半の難所の15キロ地点までずっと緩やかな下りと
ほぼフラットなコースが続きます。
公式パンフには「このあたりで貯金を」と書いてありましたので、
その指示通り、5分台でずっと快調に飛ばします。
10キロ地点。59分06秒。
スタート地点の遅れを取り戻し、平均ペースでキロ6分を切ってきました。
「かすみがうらは楽しいコースだ!」
もうスキップでもしたいくらいの調子です・・・。
その3 4時間半のペーサーも抜く
15キロ地点。
ラップは1時間27分51秒。
快調ですね。平均キロ6分を切って、予定通り貯金ができています。
ほぼ5分40秒ペースに上がってきています。
歩崎公園のお城が見えました。
16キロくらいで上り。ついに前半の難所です。
でもここでうれしいランナーが見えてきました。
「4時間30分のペーサー」です。
写真で分かりにくいのですが、右側にトーマスの風船をつけて
走っているランナーがペーサーです。
つまり、このあとずっとこのペーサーについていけば
4時間30分で走りきることができるのです。
このペーサーと一緒に走る大集団についていきながら考えました。
4時間半のペースというと、平均キロ6分20秒くらいです。
でもせっかく今は5分40秒と良い感じで走っているのですからね。
マラソンをよく人生に例える人がいますね。
性格的に「まじめにコツコツ」走りたい人は、
こういうペーサーについていくのでしょう。
何だか、NHKの朝ドラの「まれ」みたいですね。(分かるかな・・・?)
そう思うと、周りのランナーは「かすみがうら市役所の職員」?
みたいに思えてきました・・・。
(主人公のまれは一旦夢をあきらめて輪島市役所に勤めましたからね。)
私は公務員どころか、かつて「脱サラ」した身です。
性格的に「夢を追いかけて」自分のペースで走りたいのですね。
そうなのです。私には4時間30分が目標ではないのです。
4時間半は通過点で、いつか「サブフォー」という夢を追いかけたいのですね。
そう思った瞬間、
側道に出て、このペーサーに「すがって走っている」大集団を
一気に抜いていきました・・・。
その4 突然・・・
20キロ地点。1時間58分21秒。快調ですね。
予定より2分近く貯金ができています・・・。
ここまで絶好調でした。
ところが異変は急に来ます。
なかなか思い通りにいかないのが、人生でありマラソンです。
実は、このあたりからハムストリングが張ってきていたのです。
前半少し飛ばしすぎたのでしょうか・・・。
21キロあたりのエイドでここはトイレ休憩。
トイレ待ちの間でストレッチします。
でもなかなか治らない・・・。
ハムストリングを意識しながら走っていると、今度はふくらはぎが
攣りそうです・・・。
「ヤバい!」
次のエイドでもじっくりストレッチ。それでも治らない・・・。
時間はどんどん過ぎていきます。
今思えば20キロから30キロまで
エイドごとにストレッチしながら苦しみました・・・。
そういえば写真を撮る余裕もなくなっていましたね・・・。
攣りそうなので、持ってきた塩のタブレットと、
エイドで塩を大量に取りました。
でも結果的にこの塩もいけなかったようです。
後から調べて分かったのですが、走行中に大量の塩を取ると
胃の粘膜が溶けて、胃が荒れてしまうそうです。
そのせいか若干吐き気も出てきました・・・。
でも何度も書きますが、マラソンも人生も諦めたらダメなのですね。
マラソン15回目。いままで一度も歩いたことも途中棄権したこともありません。
30キロ地点。3時間14分。
大幅にタイムロスしましたが、頑張ればまだまだ4時間半は切れます・・・・。
その5 なんとか・・・
塩の取りすぎで胃がむかむかしていて、エイドであまり食べられません。
そのせいか、30キロを過ぎて、いわゆる「ガス欠」になってきました。
実は、いつも持参するジェルを忘れてきたことも後悔しました。
足をかばって走っていると、今度は腰も痛くなってきました・・・。
何が起きるか分からないのが、人生でありマラソンですね・・・。
35キロのラップ。3時間49分。
残念ながら4時間半切は難しそうです。
そういえば4時間半のペーサーに
いつも間にか抜かれていたようです。
自分がウサギのように速いとは言えないかもしれませんが、
イソップ寓話の「ウサギとカメ」のようです。
これも何だか人生の縮図ですね。
その後「ヘロヘロのウサギ」は必死に走りましたが、
キロ平均7分台と大ブレーキ。
かすみがうらのはるか向こうにゴール会場が見えてきました。
40キロ。ラップが4時間27分。
またそこからが長かった・・・。
なんとかゴール。
4時間46分12秒!!
ゴール後芝生に倒れこんでしばらく動けません。
キツイレースでしたが、それだけに充実感一杯でした・・・。
帰りの列車で楽しい反省会・・・。
このリベンジはきっと・・・。
(かすみがうら初挑戦シリーズ おしまい)