その1  この春一押しの本  


忙しいければ忙しいほど、何故か本をまた読みたくなりますね。
3月15日まで目一杯だったので、終わったトタンあれこれ本を
また買い込んでしまいました。
それで書評ネタがもう溜まってきました・・・。
まず、今年1番の注目の方。稲盛さんです。


生き方

以前「アメーバ経営」という名著を取り上げましたが、
最近稲盛本を、やたら日経などで広告していますね。
皆全国の人々は
「JALはどうなるのだろう?稲盛さんはどうするのだろう?」
と期待と好奇心の目で見ているのでしょうね。


国家的損失を食い止めるには、この「稲盛イズム」が必要なのでしょう。
実は日経の広告に釣られて買ってしまったのが
似たような題名の「働き方」だったのです。
これは薄いし、ページも少ないのですぐ読めてしまいます。
出版社の「売らんかなの・JAL戦略」にまんまとひっかけられて
しまいました。
その際に、ついでに買ったのがこの本です。
この「働き方」の原書!です。
こちらの方が、稲盛イズムを正確に伝えているすばらしい本です。


何度も再販されてご存知の方も多いと思いますが、
これは名著ですね。
世界各国で翻訳されて70万部も売れている理由が分かります。


「JALをどうしていくか?」
とのマスコミの質問に対して、
アメーバ経営を実践していくのかと私も思っていましたが、
違うのでしょうね。


この本を読んでみてよく分かります。
「企業はただ儲ければいいという発想ではいけない。
原理原則を追求すること・・・」


いろいろ学びます。
稲盛さんは実にシンプルな発想です。しかも分かりやすい。
私はいままでいろいろな本を取り上げていましたが、
こういう本に出会うために、こういうブログを書き続けてきたのです。


これからの企業経営者に必携の本です。
私も迷った時、稲盛さんだったらどう考えたろう?と
繰り返しこの本を読むでしょう。もうすでに3回も読みかえしてしまいました。
この春の一押しです・・・。







その2  元祖ベンチャー企業経営者


稲盛さんは昭和34年に若干27歳で京セラを設立します。
そしてその後わずか10年で上場企業に育て上げます。
今と違って新興市場のない当時としては、
このスピードはすごいですね。
そのノウハウをぜひ知りたいと思いませんか。
ベンチャー企業という言葉がまだなかった時代です。
まさに「元祖ベンチャー」を創設された方です。


その後昭和59年に、第二電電(KDDI)も設立し、NTTに対峙する
巨大通信会社も育て上げました。
これでもし今回JALを再浮上させたら、間違いなく松下幸之助氏と
並び称される「経営の神様」になるのでしょうね。


ではその経営の極意とは何か?
それはぜひこの本を読んでいただきたいのですが、
今までご紹介してきた経営者本とはかなり趣が異なります。
人間本来の生き方から、問い正しているのです。
では「人生の目的は何か」、そんなところから始まっているのです。


これは先日ご紹介した香山リカさんの「しがみつかない生き方」が言う
「人生の目的なんか考えない方がいい
人はパンのために働くと考えた方がいい」
というのとは違いますね。
もうそれだけでノイローゼになってしまう方も
出てくるかもしれませんが、
稲盛さんは、「人生の目的は心を高めること、魂を磨くこと」
だと言われているのです・・・。
少し難しいですか。


こういうと怒られてしまうかもしれませんが、多少宗教的です。
それもそのはず、稲盛さんは65歳の時に、得徳をされ仏門に
入られているのですね。
その影響からか、かなり宗教的な、それこそカルト的な要素も
散りばめらています。
まさに「稲盛教」ではないかとさえ思います。


でも中国の古典の数々の例示など、その博識に驚きます。
また、こういうすばらしい経営者の方がいらっしゃったのかとも
感動さえします。


売上が伸びない、資金繰りに困っている・・・
悩み多き現代の多くの経営者の方々に、
「稲盛教」に入信されることをお勧めしておきます。

 




その3  事業計画を立てない
 

仕事柄若い経営者をたくさん見てきました。
20代、30代で起業される方も多いですね。
でも経営学を学校で勉強してきたから起業しよう
なんて方はそうそういません。
たいていは初めは経営の素人です。
脱サラして経営を始めるのですから普通そうなるのでしょう。
稲盛さんも最初は「素人だった」と自ら認めています。


逆に大学で経営学を学んだ方、それこそアメリカでMBAを取った方でも
そういう方が会社を起こせば、その経営が必ずうまくいくという訳でもない
とも思うのです。
残念ながら、学校で学んだ経営学どおりに物事が進むとも思えません。


つまりスタートラインは、皆同じなのです。
でも何年か経つと、厳しいですが勝者と敗者に選別されていく・・・。
その違いは何だろうか。そう思いながらこの本を読んでいました。
稲盛青年という経営の素人(失礼!)がどういう経緯で
平成の「経営の神様」に成長したか、その理由は何だったと思いますか。


20代から有能な経営コンサルタントを雇っていたという訳
でもないですし、優秀な顧問税理士?を雇っていたということでも
残念ながらなさそうです。


でもどうやってその稲盛流の経営学を自ら学んできたか。
この本を読む限り、やはり日々の仕事からすべて学んできたのだろうと
感じます。


稲盛さんの経営哲学で

「今日一日を一生懸命に働く」

ということがあります。


昨日より今日。今日より明日。一歩ずつ前に出ること。
その積み重ねが5年10年で差がついてくるといっています。
当たり前かもしれませんが、これはできそうで
できないことかもしれませんね。


さらに、その観点からもっと共鳴したこと。

「創業以来、長期の経営計画は立てたことがない」

そうです。


「事業計画を立てよう!」

ということが現在コンサルタントで流行ですね。
よくそういうセミナーがあったりします。
特にベストセラー作家の小山昇さんのお得意とするところです。


「遠くを見るお話は、たいていウソに終わるから」だそうです。
なるほど。と思います。


今日一日を一生懸命。しかも、尋常ではない努力、稲盛さん流の言葉で
「誰にも負けない」努力をするのです。
その毎日の積み重ね・・・。

だんだんあなたもできそうな気がしてきましたか。
稲盛経営学・・・。








その4  燃える心とありがとう


稲盛経営学は、結構奥が深そうですね。
いろいろ書きたいことはあるのですが、
あと二つだけご紹介したいと思います。


「自然(じねん)性」


ということ。これは稲盛さんがよく使われる言葉です。
何かを成し遂げるには非常に大事な性格だそうです。


いつも例えが悪くて恐縮ですが、ゴミ出しの際に、「可燃物」と
「不燃物」というのがありますね。
火をつければ燃えるものと火をつけても燃えないもの。
あれをイメージしてください。


つまり、まず人も「可燃性」と「不燃性」に、分かれます。
ではその両者にも属さない「自然性」とは?
文字通り、自分で勝手に燃え上がる性質の人間だそうです。


また変な例えかもしれませんが、テニスの「松岡修三さん」いますね。
あのイメージです。

これは体育会系の私としては大変共感した点です。


「物事をなすのは、自ら燃え上がり、さらに、そのエネルギーを周囲にも
分け与えられる人間」


そういう人こそ経営に必要だそうで、
まさに松岡修三さんみたいですね・・・。


あともう一点。
「どんなときにも、『ありがとう』といえる準備をしておく」


非常に観念的ですね。
でも実際にやってみると分かります。
何事も常に意識しないと変わらないそうです。
これをまた稲盛さんの言葉で「有意注意」というそうです。
普段から「ありがとう」という言葉を意識しないと
なかなか出てこないものです。


例えば、コンビニでおつりもらう時にでも「ありがとう」って
言っていますか?


では、稲盛教のにわか信者である私の「ありがとう」の例を。
先週マラソンを走りました。
沿道から応援してくれる人と、給水所でお水を手渡ししてくれる人に
「ありがとう!」
大きな声で言ってみました。


最初は多少恥ずかしかったのですが、走っていて苦しい時こそ
あえて大きな声で言ってみました。しかも
「こんな休みの日にボランティアで申し訳ない。
私のようなヘボランナーのためにありがとう」
そういう感謝の念を込めて。


するとどうでしょう。そういう感謝の言葉もなかなか言われないのか
嬉がっているのがよく分かります。
応援している人もさらに応援したくなる。
「頑張ってください。あともう少しです!」
余計にそうなるのでしょう。


こちらも、無理してでも「がんばります!」
それで足取りが自然と速まることになります。
応援してくれる人にもっと喜んでもらおうと・・・。


「これか!」
少しだけですが「稲盛経営術」が見えてきました・・・。

 

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