その1 1年365日ブログを書く




社長の鬼原則



ブログを10年続けてきたお話の続きです。
先日読んだ本をご紹介しましょう。

自分がブログを10年続けて
みて分かったこと良かったこととを思い返してみると
なかなかこのコンサルタントの言うことも一つの真理かなと思います。
このコンサルタントのいう指導方法は非常に簡単です。

「ブログを1年365日続けて毎日書きなさい」

というもの。
これやったことない方には分からないでしょうね。
なかなかできないと思いますね・・・。

「そのためには今より毎日2時間早く起きなさい」

なかなか厳しい指導方法です。
社長の意識改革を促すコンサル手法なのでしょうね。


そのコンサルタントの名前は板坂裕次郎氏。
23歳でアパレルの会社を起業し、その後複数の飲食業を開業させ
事業を拡大しましたが、仕入先の倒産がきっかけで資金がショート。
銀行や消費者金融から借入のほか、ヤミ金にまで手を出し負債総額1億円まで。
一時は自殺まで考えるくらいまでだったそうですが、
その時期に周りの経営者仲間が借金苦で7人も本当に自殺したのを
目の当たりにして一念発起。
その後経営コンサルタントに転身した方です。

なかなか壮絶な経験ですね。
いろいろなコンサルタントをご紹介してきましたが、
実際に失敗した方は非常に説得力がありますね。
何度も書きますが、100の成功体験より10の失敗体験です。
なかなか失敗したお話は聞けないからなのですね。

これだけ「腹の座った」コンサルタントですから、
経営者に対してまったく容赦はありません。

「あなたの会社をダメにしているのはアホ社長の自意識だ」

きっと読んでいて怒り出す社長さんもいるでしょうね。

もっとキビいし言い方しています。

「従業員10人以下」
「売上1億円以下」
「創業10年以下」

この3つの条件のどれかに当てはまる企業を


「中小零細弱小家業」


と呼び捨てています。

 

この三条件は税理士事務所としては大事なクライアントに
必ず当てはまります。
よって私はこんな言い方は絶対にできません。


「アホ社長」

「中小零細弱小家業」

はこのコンサルタントが言っている言葉ですので
私ではありません。
くれぐれも間違わないでください・・・・。




その2 NJE理論


ではその「ブログ365日作戦」を「NJE理論」として展開しています。

NJE理論とは
「毎日ブログ更新を基本にしたアホ社長再生プログラム」
NJEはいったい何の略何でしょうか・・・・。


その狙いは、


「『買ってください』と頼む商売から『あなたから買いたい』という商売へ」

ということ。


つまり

「好きでやっている商売・そこに込めた想いを発信し続けることで
『先にお金を払ってもあなたから買いたい』というお客さんが現れる」

お分かりになりますか?


足場屋を営む社長さんが、このコンサルタントのセミナーを
受けに来たそうです。
このNJE理論を学び、できない理由を並べず、言い訳もなしで
1年365日ブログを書いたそうです。


一年続けたら、

「福井 足場」

と検索すると彼の会社のブログが最初に表示されるようになったそうです。
これはよくブログの効果で言われることですね。
いわゆる「SEO対策」というもの。


結果的に福井の足場屋さんは
年間売上1億6000万円、利益1000万円が
売上2億4000万円、利益1600万円
になったそうです。

他県や関東のゼネコンが福井で工事する時に、
ネットで調べて依頼先を探すからなのですね。
これは福井だからできたことでしょうか?
足場屋さんという特殊業態だからできたのでしょうか?

やはり今や何でもネットで検索してから行動する
ことが非常に多くなりましたね。
情報発信するには確かにブログなのですね。


これはブログ歴10年の私なら即理解できます。
NJE理論の講師を私ならすぐ勤められそうですね。
私も税理士としてブログを10年発信して
ブログを読んだ方からの依頼が今や圧倒的です。
私のことを理解してくださるからこそ

「あなたから買いたい」
「あなたに依頼したい」

となるのですね。

 

因みに
「東京 税理士」
で検索しても私は出てきませんが、
「中野区 税理士」
なら出てきます。

本当は

「マラソン 税理士」
「囲碁 税理士」

なら一発ですが・・・・。




その3 社長の四大疾病



板坂コンサルタントの「NJE理論」を聞いて素直に

「そうか。毎日ブログがいいのか。明日からやるか。」

そう思う社長は少ないそうです。
なぜなら多くの社長さんが「四大疾病」にかかっているから
だそうです。

「四大疾病」って分かりますか?
普通に中高年の現代病の典型的なものですね。
ガン、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病、コレです。

しかし、「社長の四大疾病」は違うそうです。

何だか分かりますか?


怠慢、傲慢、自堕落、無知。


実に手厳しいですね。



怠慢=当然しなければならないことをなまけておろそかにする

傲慢=おごり高ぶって人をみくだすこと

自堕落=行いや行動にしまりがなく、だらしないこと

無知=知識がないこと。知恵がないこと。学ぼうとしないこと。

「アホ社長」が必ず患っている四大疾病なんだそうです・・・・。

「傲慢、傲慢、自堕落、無知?そんなことあるか!」

そろそろ怒り出す社長さんがいるでしょうね。



ここで「社長の四大疾病」にかかりそうな「兆候」があるそうです。
成人病である「四大疾病」にも高血圧、高血糖、肥満など
ありますね。あれと同じことです・・・。

板坂コンサルタントが2200人を超える「中小零細弱小家業」の
社長さんの共通な兆候なんだそうです。



@ 応接室
A 神棚
B 熊手
C 高級車
D ブランド物のバッグ
E 会社のトイレが汚い
F 占い師


詳細は書きませんが、何となく想像つきますね。
要するに


「見栄の塊になった社長の事業は必ず傾く」

そうです。

ブログを毎日やりなさいといわれてもやらないのは、
面倒だし、何よりみっともない文章を書いて恥をかきたくない
という見栄なのですね・・・。


ぜひ「四大疾病」にお気を付けください・・・。




その4 できる社長は行動してから考える



「アホ社長」とか「中小零細弱小家業」などと
このコンサルタントは口が悪いけど(失礼!)
非常に分かりやすいですね。

「社長はカネさえ積めば誰でもなれる」
「社長と経営者は違う」
「社長は経営者になるために学ばなければならない」


小山昇氏などのような高名なコンサルタントより
身近でよいのかもしれませんね・・・・。

「リースだからと安心して買い物をする、その浪費癖を直しなさい」

なかなかこういうことをハッキリと書いてくれるコンサルタントは
いないのです。

「購入かリースがどちらか得ですか?」

税理士として何千回もお聞きした質問でしょうか・・・。
損得という次元の問題ではないのですね。

「無駄な見栄と、先々を見て考えられない金銭感覚が、
未来の自分の首をしめるとはこれっぽっちを思わない」

こうズバリですね。
ご自身がそういう考えをもっていたからこそ、事業を破たんさせたのですから
本当に説得力があると思いませんか?


「できる社長は行動してから考える。
できない経営者は頭の中でできない理由を探す」


これは納得しました。

「ブログを毎日書きなさい」

と言われて即実行する社長は少ないでしょうね。

「ブログ何て面倒だし、第一オレは忙しいのだ。書く暇がない・・・・」

言い訳のオンパレードです。
ブログを実践しだした社長さんは、書きながら

「あれっ?ところで当社の強みは何だ?」

「お客さんに対する思いは何だろう?」

「アピールすることをもっとホームページに乗せたらよい」

「せっかく書いたのだから、まとめて分かりやすくHPに
乗せたらよい・・・・」

いろいろ行動してから考えるようになりますね。

「ブログ何て書かない」

と決めたら何も進んでいないのですね。


ところでお分かりになったでしょうけど、
まさに私のこの10年でした。
ブログを書くことによって進歩した10年だったのです・・・。

板坂コンサルタントの講師なら絶対やれる自信があります・・・・。





その5 開店した日に閉店日を決める



バカ社長」を連呼している「辛口コンサルタント」を続けていくと
お叱りを受けそうなので、そろそろまとめましょうか。


この方の失敗談で非常に参考になるお話。

「開店日を決めるより閉店日を決めなさい」

失敗経験のあるコンサルタントだからこそ言える言葉ですね。

夢と希望にあふれた開店したばかりの経営者に対して
なかなか言えないことですね。
顧問税理士としては開店日に、ニコニコしながらお花を届けるのが
精一杯ですから。

このコンサルタントは「閉店日」を決めていなかったからこそ
ズルズルと、さらに6000万円もの借金を増やしてしまったそうです。
まだまだ返済し続けているということですから、
よほどこの失敗が身に染みたのでしょうね。

「『まだいける。まだいける』と踏ん張り続けると、土俵から落ちたときには
余力がなく、再起することもできなくなってしまう」
から。


だからこそ、開店日に「こうなったら、この商いを決める!」
という条件=閉店日 を決めておくのです。

閉店日を決める条件は「想い、おカネ、時間」を軸に決定しておくのです。
例えば


想いを持って突っ走ることができなくなったとき。
月の売上が3カ月連続で○○○万円以下になったとき。
スタッフが集まらなくなり社長が店に入らなければならなくなったとき・・・。


キビシイですね。

 

このコンサルタントは「想い」を大事にしますね。
「会社経営は『想い』と『経済力』の両輪があってはじめてうまくいく」

この「熱い想い」は、京セラの稲盛経営学でもいっていたところですね。
稲盛さんは「燃える心」でしたから。

 



最後にもう一つ参考になったお話。

最近は「中小零細弱小家業」の2代目の社長さん候補が
よくセミナーを受けにくるそうです。

創業社長と2代目社長の決定的な差は
「責任感、自信、覚悟」
なんだそうです。

これは中小企業の顧問税理士としても、正直なお話、
普段から感じることですね。

ということは、

「一度、覚悟を決めて動き出したら、2代目社長さんは、
すごい力を発揮する」ということがいえるそうです。

なぜなら、持っているバックグランドが違うから。
その強力なバックグランドとは、


先代から続く人脈があり、親を間近でみてきたことで培った経営のセンスがある。
ゼロから奔走する必要のない資金力がある。
リスクを取ってチャレンジできる時間的な余裕も与えられる。
そして何よりも、創業社長とスタッフたちが築いてきてくれた
お客さんからの「信用」という財産がある。

 


2代目社長が覚悟を決め、リスクを取り経営者になろうとしたら
会社はいい方向へ変わっていくのだそうです・・・。

 

なかなか参考になるお話ではないでしょうか・・・・。

 



(ガンバレ! 中小零細弱小家業シリーズ おしまい)



 

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