「魔法の書類」を探してみました。
埼玉県春日部市のHPに見つけました。
親切に書き方までアップされています。
春日部には多いのでしょうか・・・・!?
春日部一郎さんと花子さんのご夫婦で一郎さんに先立たれた
花子さんは姻族関係を終了させるためにこの「魔法の書類」を
春日部市役所に提出した訳ですね。
これ見ると実に簡単です。
署名して印を押せばよいのですね。
実印でもなくて良く、もちろん、印鑑証明書の添付もいりませんね。
この届出はここ数年で増えてきているんだそうです。
2015年で2,783件。
最近テレビなどでも取り上げられていますから、
きっと増えていくのでしょう。
さらに春日部市にはもう一つすごい届出書もアップされていました。
これです。
「複氏(ふくうじ)届」
春日部花子さんは旧姓「庄和」さんだったのでしょう。
この紙をさらに提出することで、花子さんは旧姓の庄和に戻ることが
できるのです・・・。
これは驚きですね。
こんな方法があるのです・・・。
少し横道にそれますが、毎年参加している春日部大凧マラソン。
会場は庄和総合公園。
実は、昔そこに庄和町という町があり、それが春日部市と合併して
2005年に消滅したのです。
なかなかローカルな例ですね・・・。
その4 子供がいた場合
「復氏届」なんていうものがあるのですね。
これは勉強になりました。
これにより、姻族と縁を切り、もとの姓に戻ることができるのですね。
ただここで問題になるのは、ご夫婦にお子さんがいた場合なのです。
仮にお母さんだけもとの姓に戻ったとしても、
お子さんも自動的に姓が変わる訳でないのです。
ここは少し面倒です。
制度を理解していただくために、さらに大事な書類もアップします。
「子の氏の変更許可申立書」
です。
子どもが、15歳以上の場合は、子供自ら「自分の姓を変えること」を
裁判所に申し立てることができのですね。
具体的に言うと、子供である乙野太郎さんは、母親の旧姓の「甲野」に
戻す場合ですね。
この場合の申し立ての理由はどう書いたらよいのでしょうか?
「母の離婚」ではないでしょうし、「母の死後離婚」でもないですね。
「母の複氏届提出による」・・・・?
分かりませんのでこれは裁判所にお尋ねください・・・。
因みに15歳未満なら、当然ですが、親権者である親が代理申請する
ことになるのです。
この申し立てにより裁判所の許可が下りたら、
今度は役所へ子供の「入籍届」を出すことにより、
子どもはようやく母親の旧姓を名乗り、母親の戸籍に入ることが
できる訳です・・・。
なかなかややこしいですが、こういうことが現実に
行われているようです・・・。
さて、書きたいことはたくさんありますが、
この書籍を取り上げた理由は、相続問題からでしたね。
春日部花子さんのように元の姓である庄和花子さんに戻ったケースで
もう一度考えてみましょう。
春日部太郎、花子さんの間に、長男春日部一郎さんがいたとします。
上記のような手続きをへて、春日部一郎さんは、庄和一郎さんに
なっていたとしますね。
つまり、ご紹介した数々の「魔法の書類」で、花子さんは
春日部一族と完全に縁を切っていた場合です。
ここで亡くなったご主人太郎さんの父親「春日部晋三さん」(仮名)が
存命だったとしますね。
花子さんは、一切関係性を断っていますから、
もちろん、介護どころか、盆暮れの挨拶もその後ずっとしていません。
ではここで春日部晋三さんが亡くなった場合は
どうなるのでしょうか・・・。
仮に春日部晋三さんは、春日部市の大地主で多額の遺産が残されて
いたとしたら・・・。
亡くなった春日部太郎さんは実の子ですから
相続権がありました。
でもその太郎さんが亡くなった場合の相続権はどうなるのでしょうか?
これは民法の問題。
「代襲相続人」となった庄和一郎さんに引き継がれるのです。
しかし、何だか腑に落ちません。
ここが一番驚いたところ・・・。
「ホントかよ・・・・!??」
その5 研究テーマ
書きたいことはたくさんあるのですが、
そろそろまとめましょう。
いろいろ疑問に思うことあるのですが、
残念ながらこの本は肝心の「死語離婚」のことの記述が
やはり少ないのです。
これは法律家の詳細な解説を待ちたいと思います。
よって、これ以上安易にこのフレーズを使うのは
よろしくないかとも思います・・・。
悩んでいることを最後に物語調に書きます。
(もちろんフィクションです)
埼玉県春日部市に、
大地主の春日部晋三と妻の昭恵との間に
二人の男子、春日部一郎、二郎がいた。
長男春日部一郎は庄和花子と結婚し、太郎が生まれた・・・。
こんなケースですね。
一郎夫婦は晋三夫婦と同居したものの、
永年昭惠と花子と間は、つまり、いわゆる嫁姑の関係は
あまり良くなかった・・・。
これもよくあるケースですね。
春日部一郎が急死したことにより、
妻花子はそのまま同居し続けることと、
親族関係を続けていくことは無理と判断し、
「姻族関係終了届」と「複氏届」を提出し、
旧姓である庄和花子に戻った。
さらに子供である春日部太郎も
「子の氏の変更許可申請書」を裁判所に提出し
庄和太郎に変更し、庄和花子の戸籍に入籍した・・。
解説した通りなのですが
ただこの段階で、いろいろ騒動が起きるはずですね。
夫が亡くなったとたんに家を出て元の姓に戻したのですから
「人でなし!」
「鬼嫁!」
くらい花子さんは言われるかもしれません。
花子さんは、それ以降多分、春日部家とは没交渉、
音信不通になるはずです。
その後春日部晋三氏や昭惠夫人の面倒を次男である
春日部二郎氏がすることになります。
介護の面倒までおそらく二郎さんがやるのも間違いありません。
ここで、資産家の春日部晋三が死去した場合ですね・・・。
巨額の財産の相続、つまり、その相続権はどうなるのでしょうか?
長男一郎さんは亡くなっているので、庄和太郎さんが
代襲相続人となります。
春日部晋三さんと庄和太郎さんは血がつながっている以上
相続権は発生するのですね。
法定相続分は、昭惠夫人が生きていいれば4分の1.
もし亡くなっていれば2分の1となります。
仮に遺言書があってもこれは揉めるのは確実でしょうね。
太郎さんにも遺留分がありますから。
二郎さんとしても
「春日部家を出て行ったくせに何だ!」
ときっと怒り出すでしょう。
ではどうしたらよいのか・・・。
なかなか難しい問題です。
ドラマにでもなりそうなネタですね・・・。
研究してそのうち発表します。
(気をつけよう!「死後離婚」シリーズ おしまい)







