その1 トーマツ出身の敏腕コンサルタント



頭のいい

 

33万部も売れているベストセラーなのだ

そうですね。

 

著者は安達裕哉氏。

1975年生まれですから47歳。

筑波大学院環境科学研究科終了後、

理系の研究職から「デトロイトトーマツ コンサルティング」

に入社。

監査法人トーマツの中小企業コンサルティング部門を

起ち上げたのち独立。

現在はマーケティング会社のティネクスト社長。

トーマツに12年。独立して10年のまさに

「脂の乗り切った」コンサルタント!

 

まず最初に感動したのが、この方の個人ブログ。

Books&Apps 

こちら

 

独立した2013年に初めて10年ですね。

月間70万人以上が閲覧するWebメディア

なんだそうです。

累計1億2000万PVを誇る

「知る人ぞ知るビジネスメディア」

 

もうこれだけで参りましたね。

 

「10年で1億2000万PV!」

 

私も自慢ではないですがこのブログを

遡ること5年の2008年から始めていますからね。

15年も(無駄に)やっていながら、

今日現在で約66万PV!

 

まあ累計で66万人もの方々が訪れていただいたことに

感謝申し上げなければいけませんね。

 

「脂の乗り切った」コンサルタント!

 

と申し上げたのはこのことですね。

この違いは何なんだろうと必死に読みました・・・。

 

まずこの本はまさに題名通り。

 

「頭のいい人たちの知見を身につけ一気に『頭のいい人いなる』

ように設計プログラミング」

されているのです。

 

プログラミング何て出てくるのはさすが理科系の

元研究者ですね。

 

だから、頭のいい人は何を考えているのかではなく、

「頭のいい人になるためのプログラム」なのですね。

 

どうでしょうか。

「自分は平凡な頭」だと嘆いている

私も含め、そんな方は是非お読みください・・・。




その2 頭がいいとは?


 「頭がいいとは何だ?」

 

この本の命題ですね。

なかなか考えさせられます。

 

まず第一章から

「怒っているときは頭が悪くなる」

だそうです。

 

つまり

「感情的になってはいけない」

「キレずに冷静でいなければいけない」

ということなのです。

 

ある会社の例です。

 

役員の前で発表していた新人君が、

皆の前で「声が小さい!」とこっぴどく叱責され

やり直しをさせられたそうです。

それがあまりにひどかったので、

かわいそうに思ったリーダークラスの一人が

「もうそれくらいでいいでしょう!」

と大きな声で制したのです。

 

これを見ていた社長は

役員に対して「やりすぎだ」と反省を促したのと

同時にリーダーに対しても

「冷静さを失うとは何事だ。

そのようなことではリーダーは任せられない」

そう言われてしまったそうです。

 

このケースどう思いますか?

この本で「いの一番」で出てきた例示です。

 

1_20231025094601

 

私はすぐ半沢直樹を思いだしました。

 

部下思いの半沢部長は、大和田常務に

食ってかかりましたね。

自分の信念で上司にたてついたのですね。

 

「キレずに冷静でいなければいけない」

 

確かにそうでしょう。

これを「アンガーマネジメント」というのだそうです。

 

そのためには

 

@すぐには口を開かない

⓶相手がどう反応するか、いくつか案を考えて比較検討する

 

すばらしいですね。

アンガーマネジメントができない半沢直樹は

安達氏に言わせれば頭のよくないマネージャーということ

なのでしょう。

そのおかげで半沢直樹はセントラル證券に

飛ばされてしまったのですね。

 

でもその場に居合わせた社長こそ、

 

@社長だからこそすぐに口に出して制すべき

⓶役員が皆の前でいわれたらどう反応するか、

いくつか案を考えて比較検討する

 

そうなのではないかと思うのですね。

ドラッガーならどう判断したでしょうか・・・。

 

安達氏はトーマツにいた12年間で一度も上司に

立てついたことのない「頭のいい」コンサルタント

だったからこう言えるのでしょう。

 

私はたった8年しかいなかった証券会社で

何度も上司にたてついたことで

実に「頭の悪い」証券マンだったと

この本を読んで反省しております。

 

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そういえば半沢直樹でこっぴどく叱っていた上司は

この世界から消えてしまったようです。

 

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自他ともに認める半沢直樹ファンとしては

大変残念なことです・・・。





その3 アレが・・・アレで・・・


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我々の世代はいわば「偏差値世代」ですね。

東大をピラミッドとする偏差値教育。

 

高校のランクを偏差値で測ったり・・・。

 

著者はこれを

「学校的知性」

と呼んでいます。

「学校の勉強ができれば頭がいい」

とされた「古き良き時代」・・・。

 

一方で「社会的知性」というのもあって、

数字やテストでは測れないもの。

 

これは大事でしょう。

「他者の思考を読み、信頼を得て

他社を動かす能力」

 

ここで思い出すのが、もう30年以上前に

私がやらされた

「野村證券でのリクルートOB面接」。

本社にいた時、OB面接に結構駆り出されたのですね。

数百人以上の学生と会ったでしょうか。

もちろん、私は出身である早稲田大の学生専門。

 

「頭の良さ」というのではなく、当時は

「自頭の良さ」というのが求められていたと

思っていました。

当時「社会的知性」といういい方しませんでしたが、

会って話すと、

「この学生は私のいわんとしている意図を

ちゃんと組んでいる・・・」

すぐに分ったものです。

 

当時は学校で、つまり「偏差値で」判断された時代でしたが

今は違うのでしょうね。

それを証拠に、あれから30数年、

「偏差値の高い人ばかり成功した」

とはまったく言えないからですね・・・。

 

ここは「なるほど!」と思いました。

 

ここでもっといいことも言っていました。

 

「頭の良さは他人が決める」

 

偏差値など数値で決めるのではないのですね。

 

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最後に今年話題になったフレーズ「アレ」。

この本は4月に出版されたので、阪神の岡田監督なんて

絶対知らないで書いたのでしょうね。

 

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「よくアレがアレで・・・。

と指示語で会話する人いますね。

特に私のような60台に急に増えるような・・。

 

他人の理解を考えずに、指示語で話し続けて

しまうのですね。

 

 

「論理的思考能力」としてはダメなのですね。

野球など趣味の世界では通用しても

ビジネスの世界では

「相手の立場を考えていない」

からこそご法度のようです。

 

岡田監督と同じ60台のオヤジとしては

海より深く反省します・・・。

 

 


その4 40年前の苦い思い出


Naze

「なぜコンサルタントは

入社1年目でも

その道30年の社長に

アドバイスできるか?」

 

これ面白いお話ですね。

これ見た瞬間に40年前の私を思い出しました。

 

野村證券高崎支店に配属された私は、

まさにその道30年の社長相手に

営業していました。

 

1年目は慣れない営業に本当に苦労しました。

自転車で高崎市内と前橋市内を駆けずり回って

営業していましたが、まったく営業成績が

あがらない。

鬼のように怖い営業課長に毎日どやされてばかり・・・。

 

根本的に、なかなかうまくしゃべれないのですね。

入社1年目でもものすごい営業成績をあげる同期が

いました。

彼は大学の演劇部出身。

まさに「口から先に生まれてきたような」営業マンの

ようでした。

 

「彼には絶対に勝てない。

自分は証券営業に向いていない・・・」

 

遠くに見える榛名山を眺めながら

毎日のように思ったものです。

 

「話し方が悪いのではないか・・・」

 

そう思ったものです。

でも

「話し方で心は動かない」

40年前にこの本を読めばよかったですね。

 

どうやったらクライアントと信頼が生まれるのか。

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無理に信頼を得よう「頭のいいふり」をしていただけなのですね。

 

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もっともらしいこと言ってきっと見透かされていた

のです。

 

「人はちゃんと考えてくれてる人を信頼する」

 

この黄金法則をどうして気が付かなかったのだろうと

今思います。

 

不動産の営業で

「この人自分のノルマのために売ろうとしているな」

と営業の人の気持ちが見え透いたときに

「本当にこの人は私のことをちゃんと考えて

くれているのか」

そう思うのです。

信頼ではなく、疑念を生むそうです。

 

これでは営業成績なんか上がるわけないですね。

相手のことなんか考えている余裕もまったくなかったです。

もちろん野村證券とは「ノルマ証券」と言われていました。

当然毎日ノルマのためにやっていましたから・・・。



その5 いいね!を押してもらえる



「頭のいい人は『賢いふり』ではなく、

『知らないふり』をする」

 

これは仕事の神髄を教わった方から

学んだそうです。

優秀なコンサルタントはきっとそうなのでしょうね。

自分の能力や知識を誇示するどころか、

「知らないふり」に徹底していたのです。

 

これはコンサルタントではなく、役に立つ「処世術」でしょう。

 

「簡単にアドバイスするな、意見を言うな、

とにかく相手にはなしてもらえ」

 

これは優秀なコンサルタントになるために

著者が鍛えられたお話です。

 

それでこの金言。

「知性は披露するのではなく、

だれかのために使って初めて知性となる」

 

優秀なコンサルタントは、知性を披露するのではなく、

「一緒に考えて自分で気づいてもらって背中を押す」

これをするのですね。

当然これで信頼を勝ち得るのです。

 

つい「自慢げに」知識を披露してはダメなのです。

「大切なのはなにかを話したくなった時に

『それは相手のためになるか』

の視点で考えること。

 

「なるほど!」と思いました・・・。

 

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最後に

「承認欲求をコントロールできる者が

コミュニケーションの強者になれる」

 

ここで「承認欲求」とは、人は周りから

認められ、称賛されたいという本能の

ことを言います。

 

先ほどの「つい知識を披露したくなる」というのも

この承認欲求ですね。

 

分かりやすい例なら、まさにSNSの「いいね!」

ですね。

 

ここれ「コントロールする」とは当然ですが

それを抑制することです。

だから、自分の認められたいという欲求を押さえて、

逆に他人の「承認欲求」満たすことで、

「コミュニケーションの強者になることができる」

のですね。

 

従来から「カリスマ」と呼ばれ、絶大な信頼を得ている

政治家や経営者は、往々にして承認欲求のコントロールが

できているのです。

 

ではさらにその「カリスマ」とはどうしたらなれるか?

カリスマの条件として、

「自信を持つこと」

「自己アピールではなく、結果で自分自身の有能さを

示すこと」

 

それともう一つ。

「他社に親切にできること」

 

これはそうでしょうね。

結果を出したうえで、他者に親切にできる人が、

他者から承認を得て、信頼される・・・。

 

このように「黄金法則」は七つあるのですが、

全部書けませんので、読んでじっくり噛みしめてください。

全部理解できれば優秀なコンサルタントに

なれるようです。

ビジネスマンなら少なくともカリスマに

なってください・・・。

 

カリスマになり切れない私のような「凡人」に

心を込めてお送りいたします・・・。

 

(がんばれ! トップコンサルタントシリーズ おしまい)






 

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