その1 スマホ中毒の方へ 


スマホ



現在の世界的ベストセラーですね。

なかなかいい本です。

 

この本読んで、すぐ実践したことは二つ。

 

  • 寝室にスマホは持ち込まない
  • 寝る前に電子書籍は読まない

 

たったこの二つなのですが、もう実践して10日あまり。

おかげ様でぐっすり寝られるようになりました。

 

知らない間に自分が「スマホ中毒」になっていたことが

まずよく分かりました。

コロナ禍で1年あまり、たえず情報が気になって、スマホを肌身離さず

持っていました。

 

早朝でも深夜でも、顧問先からの緊急メールでもないか、

またメールを確認していると、あれこれ気になって

本当に脳を休める時間がなかったのかもしれません。

 

今は夜8時に最後のメールチェックしてから、リビングの充電器に

セットしてそのまま。当然寝室には持ち込みません。

あと、長年「熟睡度が分かるスマホの目覚ましアプリ」を使っていたのですが、

それももう止めて、普通の目覚まし時計に変えました。

それからは、目覚めスッキリで朝ランに出発しています。

 

あと、今まで電子書籍を愛用しておりましたが、

つい夜更かしして読み続けたり、

寝られない夜は、電子書籍を取り出して読むことも多かったのです。

電子書籍も脳を休める意味で寝る前は本当によくないようです。

 

何より、スマホを1日中触っているのもよくないのですね。

以前より自宅で料理をするようになって、料理のYoutubeを見るように

なってから、スマホ時間が長くなっていることも実感していました。

Youtubeというのも中毒性があるのですね。

最初は料理動画ばかりだったのが、つい趣味のマラソンも見たり、

また偶然見たバスケットボールも夢中で見るようになり、

気が付いたら、ベッドの中で1時間以上は毎日見るように

なっていたでしょうか。

 

この本で、「1日のスマホ時間を確認すべし」と書いてありましたが

確かに3時間、4時間は当たり前・・・。

Youtubeだけでなく、たえずメールチェックやSNSのチェック・・・。

 

実はもう10年も経ちますが、スマホを仕事中ずっと首から

ぶら下げています・・・・。

 

自分がいかに「スマホ中毒患者」であったことが

まず思い知らされました・・・。




その2 スマホの利用時間を知ろう 


20210407-075227

(星野リゾートの記事より)

 

この本を読んですぐ思い出したのは「星野リゾート」。

10年前くらいにこのブログでも取り上げたお話ですが、

星野リゾートは宿泊する際に、必ずスマホやPC機器を

ホテル側が預かるのですね。

 

当時は「ヘ〜!」という感じで

「そこまで私はスマホ中毒ではないぞ!」

と思ったものでした。

でも今はどうでしょう。

この1年間のコロナ禍のおかげで「急性スマホ中毒患者」

になってしまった感があります。

スマホを肌身離さず持っていないと落ち着かず、

しかも、なんとなく疲れが取れず、夜にぐっすり眠れなかったのです。

ところが、夜の8時から朝の8時まで一日12時間スマホを触らない習慣を

やっただけで、人生が変わったようにさえ思います。(少し大げさ?)

 

「どうしてそうなのだろうか?」と思いながらこの本を

読んでください。

この本今3回目を読んでいますが、読み方がありそうですね。

 

まず、この本の帯タイトルでである

「スティーブ・ジョブズは自分の子にiPadを触らせなかった」

ビルゲイツは自分の子供が14歳になるまでスマホを持たせなかった」

このあたりまで読んで

「へ〜!そうなの!」

と驚いてください。

 

IT業界のトップは子供にスマホを与えていないのです。

 

この著者はスウェーデンの精神科医です。

なかなか専門用語が多くて分かりずらいのです。

ですのでそのあとは、いったん飛ばして

最後の章「おわりに」から読めばいいのですね。

 

いいことがたくさん書いてあります。

 

「自分のスマホ利用時間を知ろう」

 

「目覚まし時計と腕時計を買おう」

 

「毎日1〜2時間、スマホをオフに」

 

スマホの利用時間を知るアプリをさっそくダウンロードしました。

驚愕の事実を知ることになりますよ。

目覚まし時計を使い出したのは書いたとおりですが、

腕時計もここ20年は使っていないのですね。

スマホがあるからいらなかったのです。

でも本気で20年ぶりに買おうかと思っております・・・。

スマホをオフにするのは大賛成ですね。

私は1〜2時間どころか12時間オフを実行中です・・・。

 

職場では

 

「集中力が必要な作業をするときはスマホを手元に置かず、

隣の部屋に置いておこう」

 

 

これは素晴らしい示唆ですね。

 

「えっ? どうして?」

 

と思ってから本文を読み直してください。

今日から仕事ぶりも変わるのではないでしょうか・・・・。





その3 スマホが睡眠障害を引き起こす 

 

「スマホ中毒患者」は、特に若者に多く生息しているらしいですね。

 

「朝起きてまずやるのは、スマホに手を伸ばすこと。

一日の最後にやるのはスマホをベットの脇のテーブルにおくこと。

一日に2600回以上スマホを触り、平均して10分に一度スマホを

手に取っている。

3人に一人が(18歳〜24歳では半数が)夜中に少なくとも

一回はスマホをチェックしている・・・。」

 

恐ろしいですね。

大学生の大半が夜中も眠らずにスマホを見ているのです。

結果的に今、若者の「睡眠障害」が広まっているそうです。

 

私の子供たちはもう社会人なので言えませんが、

自分に小中高あたりの子供がいたら、すぐスマホを取り上げる

でしょうね・・・。

スマホの害については一部言われ出していますからね。

 

ある学校ではスマホを追放しました。

生徒は朝スマホを預け、学校が終わると返してもらう・・・

ただそれだけで成績がアップしたそうです。

 

それだけでなく「サイレントモード」でもスマホを持っているだけで

集中力に弊害が出るそうです。

 

「大学生500人の記憶力と集中力を調査すると、

スマホを教室の外に置いた学生の方が、サイレントモードにして

ポケットにしまった学生より良い結果が出た」

ということです・・・。

 

スマホと学業の成績についての相関関係は、いずれ学者が

解明してくれるのでしょう・・・。

 

しかし、若年層だけでないのですね。

私のような中高年や幅広い世代でスマホの使用が広まっているのです。

 

この著者の方は精神科医と申し上げましたが、

恐ろしいことが書いてあります。

 

「極端なスマホの使用がストレスと不安を引き起こす。

だが、何よりも影響を受けるのは睡眠だ。」

 

さらに怖いことも書いてありました。

 

「スマホがうつになる危険性を高めるのは明白だ。」

 

どういうことなのでしょうか。

スマホからでる「ブルーライト」も悪いそうです。

このあたり精神科医さんのいうことなどで、難しいですが

これは明らかなようです。

「うつ」になるくらいなら、スマホなんか使わなければいいのですね。

 

 

「精神科医として、ここ数年、患者を診る中で気が付いたことは、

よく眠れない人が増えていることだ。ほとんど全員が睡眠導入剤の

ことを尋ねる。

スウェーデンでは3人に1人が睡眠に問題があると感じている。」

 

でも、この先生は素晴らしいです。

すぐ睡眠導入剤なんかすぐ与えないそうです。

 

「スマホを寝室以外の場所に置くように勧める。加えて週に3回は

身体をしっかり動かすようにアドバイスする」

 

そうです。

運動すれば早く眠れるようになるし、睡眠の質もよくなるからです。

 

どうですか。

もう寝室にスマホを置くのをやめませんか・・・・。




その4 SNSの弊害 

 

「現代人はスマホなしに生きられない」

 

これは私が気がついた強烈な仮説です。

著者はこの回答を明確に示しています。

あの「SNS」ですね。

 

「SNSは現代最強の『インルエンサー』である」

 

このくだりは本当に考えさせられました。

スマホの中で、SNSほどメッセージを伝えるための

効果的な方法はないからですね。

例えば、もう若い人はメールなんか使わずにLINEが主流です。

ビジネスにおいても、LINEを使う会社は多いです。

ビジネスで全社のLINEとグループLINE。

行政においてもLINEでアクセスできるようになってきていますね。

現在確定申告シーズンですが「スマホで確定申告」と

やたら宣伝している国税庁しかり・・・・。

 

また一方でfacebook。

facebookなんて学生寮のプロジェクトから始まったもの。

2004年2月、当時ハーバード大学の学生だった19歳の

マーク・ザッカーバーグがクラスメートのためのネットワーク

ろいうことで始めたのは有名なお話ですね。

でも、その後たった15年で全世界の広告マーケットを

掌握してしまったのです。

Facebookの総ユーザー数は20億人を超えてしまったのです。

地球上の人間の3分の1がfacebook上にいるということなのです。

これは驚くべき事実ですね。

試算によれば、毎年60兆円規模で、既存の新聞、テレビ、街頭広告から

猛烈なスピードで引っ越してきているというのです。

 

でも精神科医の立場で言わせたら

「脳のメカニズムを考えたら、ちっとも驚く展開ではない」

というのです。

 

これどういうことか分かりますか?

ここは勉強になりました。

「自分の周囲の人のことを知っておきたいという人間の欲求を

ネットワーク化することに成功した」

のがfacebookだというのです。

 

もう一つは

「人間に根差す自分のことを話したいという欲求」

 

「へ〜。そうなの!」

と思いますよね。

 

「人間は先天的に、自分のことを話すと報酬をもらえるように

なっている」

 

そうですね。

私はあまりやらないですがfacebookで、

 

「今日は・・・という話題のお店で絶品の・・・食べています」

 

といかにも美味しそうな写真をアップするとか

 

「今日は・・・絶景の眺望が有名な・・・というホテルに泊まっています」

 

その絶景を見た瞬間に、「いいね!」・・・。

ですね。

アップした人はもうそれだけで幸せになってしまうのですね。

 

 

と書きながら、実は私も

「今日は・・・マラソン! 完走しました!!」

ついアップしてしまいます・・・。

 

これこそ脳の先天的なメカニズムなのですね・・・。

実は、そうやって現代人はすべからく「スマホ脳」に汚染されていくのです・・・・。




その5 スマホうつ・SNSうつ 


「そろろそデジタル・デトックスを」

 

これは賛成しますね。

またSNSに対しても金言を述べています。

ずばり、

 

「facebookする時間を減らすのはいい考えだ」

 

そうでしょうね。

この著者は精神科医らしく、SNSの精神に与える影響を

論理的に語っています。

 

「facebookが人生の満足度を下げる」

 

facebookを使っている時の気分は、大多数がポジティブな

気分になるのですが、3分の1はネガティブな気持ちに

なるそうです。

何よりも「嫉妬」を感じてしまうからです。

これは実際にfacebookでたまに感じますね。

 

「あんな有名なグルメ店で美味しいものを食べている・・・」

 

「あの有名人と一緒のツーショット・・・」

 

これは思わず「いいね!」を押しながら,

嫉妬を確かに感じますからね・・・。

 

「それに比べて私は・・・最近美味しいものを食べていない・・・」

「最近忙しすぎて旅行にも言っていない・・・」

 

精神科医として、

「人生の満足度が下がる」のは間違いないそうです。

 

つまり、

「SNSがストレスを与え、嫉妬させ、フェイクニュースを

拡散しているのだから・・・」

 

さらに、学生に対して実験をしたそうです。

 

学生を無作為に分けて、片方のグループはSNSを普段通りに使い続け、

もう一方は、facebookやインスタグラムなどのSNSを

一日最大30分、1サービスにつき10分までと制限した検証です。

 

その結果、3週間後に利用を30分に制限したグループは

精神状態が改善したそうです・・・。

うつ状態が改善した結果まででたそうです。

 

「スマホうつ」どころか「SNSうつ」というのは

現代では、本当にあるのかもしれませんね・・・。





その6 脱スマホのすすめ

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最後に申し上げたいこと。

「脱スマホ」

は企業の生産性を上げるには良いのではないかと思います。

 

「スマホに一日3時間費やした挙句によく眠れない、

前より不安になった、集中力が落ちたと感じるなら、

しばらくスマホから遠ざかる方がいい」

 

私も確かにそう思います。

この本のおかげでもう一つ行ったことがあります。

それは、スマホのストラップを捨てたのです。

私も開業して20数年。

絶えず、携帯(→スマホ)を首から下げて持ち歩いていました。

 

「24時間あなたのために。年中無休の吉田事務所です!」

 

これが開業当時のキャッチコピー。

顧客に携帯電話の番号を教え、メールはすべて携帯に転送し、

24時間、どんな電話にでも対応し、絶えずメールも

チェックしていました。

 

「クイック・レスポンスこそがウリだ!」

 

当時はまだ30台。巨大老舗会計事務所に勝つには

これしかないとさえ思っていましたから・・・。

 

そのためにストラップは必需品だったのですね。

それを、この本をきっかけに、ついに捨ててしまいました。

何だか、心が解放された気分です。

 

今月からスマホ料金が下げられ、企業では社員にスマホを

も持たせるところも多くなりました。

でもこれは、生産性をあげるという意味では逆効果では

ないでしょうか。

また、スマホで管理される社員の精神安定の上でも

よくないのでしょう。

 

著者の主張で

 

「集中力が必要な作業をするときはスマホを手元に置かず、

隣の部屋に置いておこう」

 

これは真理だと思います。

スマホを絶えず持っていることで、実は集中力が落ちていたのです。

 

就業期間中は、スマホを企業が預かることも、社員の集中力を高め、

ひいては「イノベーション」起こすためには絶対必要では

ないかとさえ思います。

 

あと最後に、筆者の金言。

「世界保健機構(WHO)によれば、現在10人に1人が

不安障害を抱えている。スウェーデンでは成人の9人に1人が

抗うつ剤を飲んでいる・・・。それを運動することで予防できる。」

週に2時間。45分のジョギングを3回するだけでいい・・・」

 

もちろん、走る前に「脱スマホ」です。

ぐっすり眠ることが大前提ですし、運動することで

よりぐっすり眠られるようになるのです。

私もマラソン大会の当日は本当に「泥のように」

眠ることができますからね。

 

なかなか勉強になりました。

このままスマホを野放していたら、日本でも不安障害が

さらに拡大してしまうのでしょう。

企業経営者もそれに気が付くべきでしょうね。

 

どうでしょうか?

この本には書いてありませんが、スマホから出る電磁波が

人体にとってよくないという人も多くいます。

ただ政府の方針として、これからの「5Gや6G」の世界に向けて、

スマホによる健康被害というのは、アンタッチャブルなお話

かもしれません・・・。

(総務省のHPにあえてその反論は詳しく出ています)

 

ただこの本を読んで言えることは

「脱スマホ」はコロナ後の日本にとって、

必要なことだと思いませんか・・・。

 

 

(ガンバレ! スマホが何だ!シリーズ おしまい)

 





 



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