その1 わずか8年で100億円突破! 



スーパーベンチャー




この夏感銘を受けた本。
ただ正直本というよりこの経営者そのものに感銘を受けました。
 

実は弥生会計のセミナーで、この社長が講師として呼ばれていたのですね。
本というよりこの社長の生の声を聴き非常に勉強になりました。


株式会社TKPの河野貴輝氏。
1972年10月13日大分県大分市生まれ。
まだ43歳くらいですよね。
まだまだ若い。本の写真見てもそれを感じますよね。


この方がその株式会社TKPを設立したのが、
33歳の時。2005年8月15日。


まだ10年しか経っていないでしょね。
それがなんと起業してわずか8年ほどで100億円を突破したのですね。


「こんな会社があるのか!」


「いったいどうやって?」


皆そう思いますよね。
日頃中小零細企業を見ているのが仕事の税理士として、
正直信じられないくらい。



「そっそくそのノウハウを盗んでやろう!」


必死に学んでみました・・・・。






その2 貸会議室というニッチビジネス 




まず彼の経歴が面白い。


慶応大学卒業後、伊藤忠商事入社。為替証券部に配属。
その後社内移動で日本オンライン証券(現カブドットコム証券)の設立に参画。
28歳で伊藤忠を退職し、イーバンク銀行(現楽天銀行)の
取締役営業本部長に就任。
その後33歳でTKPを設立しています。


それで何を始めたかというと、一言でいうと「貸会議室」


「貸会議室なんかでもうかるのかよ〜!」


誰でも突っ込みたくなりますね。



もっと簡単に言うと、


「取り壊しの決まっているビルを安く借りて、時間貸しにする」
というビジネスモデル。


こんなことは今まで誰も気が付かなかったのでしょうか・・・。

 

ただ彼に言わせれば、「単なる貸会議室屋ではない。」
よく使うたとえ話。



「ペットボトル一本150円のお水を例にして、賞味期限に着目。
今お水を欲しがっているお客さんに、賞味期限がまじかのお水を100円で
売った場合、どちらを買うと思いますか?
今すぐ飲むのなら、100円のほうを当然買います。
つまり賞味期限間際の商品を格安で仕入れて、100円で売る。
これこそがTKPのビジネスモデルである。」と・・・。


どうでしょうか。







その3 驚異的な成長力! 



Tkp_uriage


TKPの売上推移。



これみて驚きますね。
講演会で度肝を抜かれたお話。
たぶんこれを見せられたら、誰でも信じられないのでしょうね。


「こんな成長する企業があるのか・・・・」


創業からわずか8年で100億円突破。
貸会議室という一つのビジネスでこれだけ・・・。
企業コンセプトは


「貸会議室業界NO1から世界へ」
「ITとリアルビジネスの融合」


ITについては、もともと彼はネット銀行出身ですからね。
ITを駆使して貸会議室ビジネスに利用しているのは
十分理解できます。
貸会議室という「リアルビジネス」で
どう相乗効果がているのでしょうか・・・。


なぜこれだけの売上が上がっているかというと
「派生ビジネスを強化」しているから。


会議室や宴会場を持っているから、
そこに派生してくるビジネスに
力をいれているのですね。


会議をやればお弁当が必要ですよね。
そのためのお弁当工場を内製化。


宴会にはパーティーがつきものですからね。
もちろんケータリング事業も。


会議をやれば、プロジェクターやスクリーンが必要ですからね。
もちろん、そのためのレンタル事業。


遠方からの会議の参加者のための宿泊事業。
海外展開する企業のための通訳サービス・・・。



河野社長。なかなか着眼点がするどいと思いませんか。






その4 6年後を見据えて・・・ 




この本はライターである作者の丹念な取材に基づく本ですね。
ということはある意味「ブランディングの本」ではないでしょうか。
つまり、この会社は監査法人が入っているし、ベンチャーキャピタルも
出資しているので、早晩上場公開するのでしょうね。


ですから、上場公開に向けて、ある程度TKPを「ヨイショ」した内容に
なっているのですね。
ちなみに2015年2月期は売上140億円ほど。昨日のグラフも少し
「下駄をはかせて」います・・・。

これは自称「経営者本評論家」としては気をつけなければいけない点
でしたね。



ただ、TKPの手掛ける「貸会議室」というビジネスは今後どうなるのでしょうか。


ホテル自体が会議室を運営していけば、間違いなく競合となり、
そう簡単にはいかないのではないかとも思いませんか?


その答えとして、巻頭の星野リゾートの星野社長との対談が
実に面白いです。
ホテル再生の先駆者である星野社長が、このTKPのビジネスの将来性を
ズバリ言い当てています。


このビジネスの問題点は、「他社がいとも簡単に真似できるということ。」
つまり、競合他社との差別化をはかり、いかに参入障壁を作るか
ついうことにつきるそうです。


実は、星野リゾートもホテル再生事業として、いち早くブライダル事業を
手掛けたからこそ、それを痛感しているみたいです。
設備投資を繰り返す必要性があり、思ったより収益性がなかったということを
正直に述べています・・。


ただ星野社長があと5年後のことを想定してビジネスを
考えているということが非常に参考になりました。



「2020年のオリンピックのために造られた施設は
稼働率が悪くなる。そのための対策を今から考えないといけない・・・。
TKPが2021年から大活躍するのは間違いない・・・」



なるほど!と思いませんか。
TKPのビジネスとは少し離れますが、星野リゾートグループも
そのオリンピック後の対策をしていることを知りました。
これは驚きましたね。簡単に言えば「オフバランス」戦略です。



「星野リゾートも32施設を全国で展開しているが、これをリート
『不動産投資法人』にほとんど資産を移している・・・。」


2020年の東京オリンピックの後を考えビジネス構築する。


この点だけでもこの本を読む価値は十分あると思います。


(ガンバレ!TKPシリーズ おしまい)

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