その1 34歳という若い起業家

 


起業家



「起業家」という言葉につられて衝動買い。

何といっても「起業家支援アパート」運営者

ですからね。

 

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著者は成田修造氏。

1989年生まれですからまだまだ若い34歳。

よくテレビに出てくる評論家成田悠輔氏が実兄。

 

タイトルの「14歳」というが

まずひっかかりますね。

 

「14歳のときに父親が突如家族を捨てて疾走」

これが副題にある理由。

当然兄の成田悠輔氏も一緒にいたのでしょうね。

そのあとがもっと大変。

まもなく母親が脳出血で倒れて半身不随になり

破産。

すごい家族ですね。

 

でも皆ご存じのように兄は名門麻布高校を出て

東大。

弟は兄を目指して、麻布中学を受けたが不合格。

「滑り止め」の城北中学に合格。

ただいまや城北も進学校ですから大変失礼な

お話です・・・。

城北中学校・高校でバスケットボール部で活躍。

その間に、父親の蒸発や母親の半身不随。

母親の面倒を見ながら、当然家事もしながら

運動や勉強すごいですね。

母親は障害者雇用枠で就業したものの、家計は苦しく

住宅ローンが払えず差し押さえ・・・。

 

父親の失踪から3年で母親が倒れたのですね。

 

でも周りから支えられたのですね。

 

「バスケ部の後輩のお母さんが弁当を作ってくれた」

「学生服のお尻に穴が開いたとき、学校の先生が

昔使ってた学生服をくれた」

「僕の状況を見かねた人が、何度か焼肉を

食べきれなくなるまでごちそうしてくれた」

 

城北高校を「滑り止め」なんて書いてすいません。

城北高校は実に温かみのある良い高校ですね。

・・・何だかここだけで泣けてきませんか・・・。



その2 ドン底での兄からの教え


 絶望のどん底の中で、

「自分の力で生きていかなければならない」

と悟ります。

高校生らしくバスケットボールに打ちこみながら

読書に興味を持ちます。

そこで実兄の成田悠輔氏の影響。

難解な書物36冊の書物を勧められます。

大西巨人「精神の氷点」

小島信夫「抱擁家族」

田口賢司「ラブリィ」・・・

 

全部書きませんが、驚きます。

自分の高校生の時にこんな本を読んだことが

ありません・・・。

 

ここで思考の幅が広がったのですね。

 

「学校で教わっていることは社会のほんの一部であり、

実社会には理解することがあまりにも難しい

広大な課題や考えが広がっている」

 

これを悟ります。

並の高校生ではないですね。

 

こんなに優秀な高校生ですから当然ですが

東大を受験。

だけど残念ながら「合格点に2点足らず」不合格。

私は東大を受けたことないので分からないですが、

「あなたは合格点に2点足りませんでした・・・」

という通知が来るのですかね。

 

それでも現役で慶応経済学部には合格。

さすが優秀ですね。

でも本当だったら、来年また東大を受けようと

受験しても当然ですね。

「2点差ですから・・・」

 

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私の世代なら「東大一直線」

こんなマンガも人気でした。

兄悠輔氏も麻布高校から一浪して東大。

麻布高校あたりにいくと東大行かないと

カッコ悪いのでしょうね・・・。

彼の母校の城北高校だって進学校ですから。

 

「浪人してまた1年を受験勉強に費やすよりは、

早く人生を前に進めて、ビジネスを学び、

起業にチャレンジした方が合理的で妥当だ」

 

そう考えたのですね。

ここは高校生によく読んで欲しい箇所ですね。

 

ここでも兄のアドバイス。

2冊の本を勧められます。

 

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大前研一著「企業参謀」

 

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保田隆明著「企業ファイナンス入門講座」

 

この本により

「ビジネス道に進んで、いつか起業する」

そう決意するのです。

 

すいません。

私もこの本読んだことありません・・・。

ここでまた重要なアドバイス。

 

「これからの時代はIT・ファイナンス・

起業家精神のかけ算が重要になる」

「やりたいことと、お金の交差点を探せ」

 

すばらしいお兄さんですね。

 

間違っても

「一浪してでも俺のように東大に入れ!」

とは言わなかったのです・・・。

ただ経済的な事情で、塾にも行けなかったのですから

浪人している金銭的な余裕もなかったのでしょう。

 

「奨学金を得て進学した・・・」

 

ここも泣けてきます・・・。





その3 25歳でマザーズ上場


就職活動して内定をもらったのが

リクルートとアクセンチュア。

やはり優秀ですね。

彼のキャリアならリクルートが最適だったのでしょうね。

独立や起業にチャレンジする企業文化がありますからね。

以前この会社は徹底的に勉強しましたね。

こちら

 

でも選んだのはまさにベンチャー企業。

当時できたばかりの「クラウドワークス」。

それの4人目の社員。

今では日本最大のクラウドソーシングの会社ですね。

 

 

しかもまだ大学4年生の身でありながら

執行役員。

役員と言っても実際は4人だけですからね。

2012年3月にサービスをスタート。

東日本大震災の直後ですね。

でも

「多くの人が働き方や住む場所を考え直していて、

フリーランスになる人やリモートワークが増えつつあり、

オンラインでの仕事を受注したいというニーズが

急速に高まっていた」

のですね。

実に良いところを目を付けたのです。

 

創業者吉田浩一郎氏をまじかに見ながら

執行役員として起業家としての基本姿勢を学ぶのですね。

 

22歳の若造に

「事業総括責任者」として現場を動かすことを

任されたのです。

具体的には「事業を伸ばすためのアイデアを固め、

実行し続けること」なのです。

スタートアップ企業というのは、裏を返せば

何もないのですね。

ということは「やるべきことが無数にある」と

いうこといなのです。

 

 

でもここで疑問に思いませんか。

「人と違って学生時代から社会経験をしてきた。

でもそうは言っても、まだ22歳の若造でしょ。

何も経験ないではないか・・・」

 

我々オジサンから見たら当然そう思うのでしょうね。

22歳で執行役員などできる訳ないでしょと。

 

これは正直に書いてありました。

「僕は万能ではないので、できないことは

当然たくさんあります。

だから『外部の専門家に頼りつつ、一緒に学ばせてもらう』

という方法をとりました。」

 

入社してわずか2年。2014年に取締役COO(最高執行責任者)に。

その年末にマザーズに上場してしまうのですね。

4か月後の2015年4月には取締役副社長に

なります。

わずか25歳です・・・。

驚きですね。

「ホントかよ・・・」

疑い深い私は思わずEDINETで確認して

しまいました。

 

2012

 

まさに「ナンバー2」です。

 

吉田氏が15歳も年下の学生を引き上げ、

期待し経営の一翼を担わせてくれたのは事実です。

2022年クラウドワークスは売上高100億円。

営業利益10億円。従業員は450人の規模に。

 

でも2022年12月の株主総会で

退任してしまいます・・・。

 

「ここからあえて自分でリスクを背負ってでも

新たなチャレンジをしなければ自分の人生を

生きたことにならない」

 

 

何だかオジサンは感動してしまいました・・・。






その4 コンフォートゾーンを飛び出せ


クラウドワークスを上場させ、ナンバーツーとして

辣腕をふるった10年間。

それでも彼はこの会社を辞めてしまうのですね。

延び盛りの会社ですから、まだまだやりたいこと、

やれることはいっぱいあったのでしょう。

 

でもなぜ彼はこの会社を辞めたのか。

 

「コンフォートゾーンを飛び出せ」

 

この本で何度も出てくるフレーズです。

コンフォートゾーンとは「心地よい領域」という

意味です。

 

起業教育の名門として知られ、トヨタの豊田章男が学んだ

米バブソン大学ではこの重要性を叩きこまれるそうです。

 

しかし、「起業家教育の名門」という大学が

アメリカにはあるのですね。

そこで一度学んでみたかったですね。

 

日本がなぜ今世界から取り残されている理由が

分かるのではないでしょうか。

成田氏は

・学生時代にスタートアップで働いたこと

・学生起業に挑戦したこと

・新卒で入った会社で役員として上場を目指したこと

 

常にコンフォートゾーンを飛び出してきましたね。

33歳で上場企業ナンバーツーの座とい

「コンフォートゾーン」からまたまた

飛び出してしまったのですね。

 

すごいですね。

 

 

 

「そういうスッパーを外して、行動を起こし続けることが

できれば、社会で勝負し続けるための自分の鮮度を

保つことになります。」

 

これはそうでしょう。

日本の古くからある行動スタイル、学歴社会、年功序列が

弊害をもたらしているのはよく言われる通りです。

 

 

「自分の年齢や学歴、職歴を言い訳にして、

固定概念が行動をブロックしがち・・・」

 

 

「世界に取り残される日本」

 

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私より30歳も若い経営者から、言いたい放題ですね。

よくある表ですが、1989年。まさにバブル絶好調の時代は

世界の大半が日本の株価でした。

「バブル絶好調のど真ん中で某野村證券で働いていた

私はそれを実感していました。

 

「日本が世界を動かしている」

 

そんな錯覚?さえありました。

あれから30数年。

 

まさに「失われた30年ですね」

なぜそうなってしまったのか・・・。

 

33歳の若手経営者からの貴重な指摘。

 

「イノベーションが起こせなかったから・・・」

 




その5 イノベーションを起こしてほしい

 

この33歳、恐るべしですね。

彼こそ、日本にイノベーションを巻き起こしてくれるかも

しれないですね・・・。

 

「コンフォートゾーン」とともに

もう一つ「アンラーン」という言葉を学びました。

 

 

30歳も年下の若き経営者から素直に学びます。

アンラーンとは「過去をリセットする」ということ。

 

 

アンラーンにおいてキモとなるのは

「学ぶ前に捨てる」

ということ。

 

先入観を捨てることにより、新たに学びがあり

イノベーションが生まれるのでしょう。

頭を殴られたようなフレーズ。

 

「自分は経理畑の人間だから、経理だけやっておけばいい」

という固定観念に縛られていたら、自分で自分の

可能性を狭めることになりかねません。

ハイ。すいません・・・。

 

例えば「AIができること、できないこと、

これからできるようになることをしっかり

見据えて、AIの活用イメージまでイメージする

必要」があり、まさにアンラーンしなければならない。

 

これまさにそうでしょう。

 

 

 

アンラーンとともに「自分のスキルの棚卸」。

経理などは今後AIにとってかわられますからね。

こちらもうかうかできませんね。

スキルの棚卸をした上で、3つを考えること。

 

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「世の中が進む方向」

「自分がやりたいこと」

「今の自分ができること」

 

この三角形でものごとを考えること。

これを考えていくと何かイノベーションが

生まれそうですね。

 

 

「起業家精神を持って自立せよ」

 

この本で彼が一番言いたかったことであり。

この本の結論です。

 

最後に彼が勧める起業のための教科書。

 

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「僕はこれからも起業家という冒険を軸にして、

僕と同じ気持ちを抱いている人たちを応援し、

日本を起業家精神に満ちた強い国に変える

一助になりたい」

 

「起業家支援アパート」のオーナーとして

感動してしまいました。

日本の未来は明るいのではないでしょうか・・・。

 

 

(がんばれ! 成田悠輔を超えろ!シリーズ 
 おしまい)

 

 

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