その1 売上が7億円も伸びた本当のお話



会社のHP



たまには実用書。
経営者本もいいのですが、ジャンルを問わず良いものがあればと
常に吸収しています。


ホームページ(HP)について考えてみましょう。
自分のHPを初めてもう15年近くなりますね。
税理士のHPでは当時としては結構先駆けでした。

「税理士事務所でHPなんてけしからん!」
「税理士のHPによる宣伝は規制しよう!」


税理士会の会合で真顔で言っている大先生をつい昨日のように
覚えています。
いまではHPなんて当たり前のようになっていますね。
いろいろ勉強してきたつもりですが、またこういう本を読んで
勉強になりました。


実は事務所移転を機に、また当事務所のHPをいろいろいじっています。こちら
まず写真を専門家にお願いして撮っていただきました。
やはり写真というのは大事なのですね。
素人のスナップ写真ではやはりダメなのです。


あと専門家の意見も取り入れました。

「今どきFLASHなんて古いよ」

「FLASHはiPadに対応していないからダメだよ」

そう言われて素直に変えてみました。
なかなかHPは奥が深いのですね。


著者は株式会社ミスターフュージョンを経営する石嶋洋平さん。
ウェブコンサルタントなのですね。


ページを開くといきなり可愛い顔した女性の写真が出てきます。
こんな方が会社のHP担当になって売上が7億円伸びたお話から
始まります。

「7億円!」

やはりHPはバカにしてはいけません・・・。





その2 HPには専任担当者が必要


「ホームページ(HP)を作ったけどカネがかかっただけ・・・」

「HPはただあるだけでまったく売上に貢献していない・・・」


よく聞くお話ですね。
そもそもHPにまったく関心のない社長さんも多いです。

「昔お付き合いで作ったけど・・・まったく更新していません。」

これもよく聞きますね。


この本のまず最初に言っている大事な教え、

「HPをHP支店と捉え、専任担当者を置こう!」

があります。
確かにHPを作るだけで売上7億円も上げてくれたら
こんないいお話はないですからね。


ではそのHPの担当者を置くにあたって大事な3点。


@ 営業センスを持っている人を担当者とする。
A 社長が率先して関わる。
B 兼任ではなく専任を置く。



「なるほど!」と思いませんか。
ITに詳しい人ではなくて営業センスが大事なのですね。
HP支店と考えたら、担当者=支店長ですからね。
営業力が大事だと気が付くでしょう。
当然社長はお任せではダメなのですね。


一方で
「専任担当者なんてコストかけられない」
そう言われる社長さんも多いでしょう。

このご時世ではリアルの支店を出店するには経費が掛かりますからね。
家賃や人件費などランニングコストもかかります。


わずか一人の担当者を置くだけで売上増を図る戦略なのですね。
そういうことに社長さんが気が付けば、
会社も変わるということなのでしょう・・・。





その3 20年前との違い


当事務所は1998年の設立です。
ご存知の通り、その後1Tバブルが訪れます。


多くの企業がネットビジネスに参入し、こぞって自社HPを
作成しました。
当時は多くのHP制作会社が設立されなかなか繁盛していました。


守秘義務があって詳しく書けませんが、そういうHP制作会社から
顧問の依頼を受けたことがあります。


HP作るだけで百万単位の売上。
そのラニングコストも結構な額を請求。
今なら笑えるお話ですが、HP内のボタンの位置を変えるだけで
数十万を請求していました・・・。
その後数年でITバブルが崩壊して、多くのHP制作会社も
自然淘汰されたと思います。


なぜHP制作会社がダメになったのか、この本を読んで理解しました。
多くのHP制作会社はHPを作って終わってしまうのですね。
作って運営し修正することで利益を上げるだけです。
結局それではHPの効果は目に見えて得られないのです。
ITの専門家であって、その会社のことは当然分かってないのですから・・・。



ひとことで言えばこういうことです。


「HPがつくれることと、ウェブマーケティングができることは違う」


これなのですね。

「ウェブマーケティング」


ここが重要な点。
お分かりになるでしょうか。
これは勉強させてもらいました・・・。





その4 マーケティングということ


マーケティングという専門用語が出てきましたね。
私も恥ずかしながら36、7年ほど前に早稲田大学の商学部で
聞いた単語です。
「どうやったら物が売れるか」という学問ですね。
あの頃真面目に勉強していたら良かったのですが、
当時は授業自体にあまり興味がなく、いつも麻雀のメンツを教室の片隅で
探していました・・・・(すいません。内緒・・・)


でも「マーケティング」こそは、会社が販売会社であるのなら、
その社長さんは真面目に勉強しておく学問なのでしょうね。


ただこの著者は手厳しいです。

「9割の社長は、HPの現状を知らない。」

そうなのでしょうね。



「訪問者数はどれくらいなのでしょうか?」

「HPからのお問い合わせは何件ありますか?」

これすら答えられない社長が多いそうです。
だから、HPに関しては「何が問題になっているのか分からない」社長が
ほとんど。



でも良いことが書いてありました。
ライバル会社のHPをまず分析するそうです。
コンサルするには、まずお客様の一人となってライバル会社の
商品やサービスを実際に使用してみるそうです。



ここで孫子の兵法の名言。
「彼を知り己を知れば百戦危うからず」

 

ここで思いだしましたが、
サイゼリヤを勉強した時に、近隣の競合店をよく調べることを
「ストアコンパリゾン」といって重要でしたね・・・。こちら


いかに売るために必死に考えたら
当たり前と言えば当たり前のことなのでしょうけど、
そういうこともマーケティングなのです。






その5 アクセスログの取得から



ではここで「己を知るための戦略」。
ここが一番勉強になりました。



こういうことを真面目に教えてくれるHP制作会社は少ないのかも
しれませんね。

これこそがノウハウであり、逆に公開することをためらう制作会社も
多いのかもしれませんね。


「HPの改善はアクセスログの取得からはじまる」

アクセスログという専門用語が出てきましたね。
これは何でしょうか。
「アクセス」とはHPに接続することですね。
「ログ」とは記録のことです。

ということは、「アクセスログ解析」とは、HPの訪問者がアクセスした際に
記録されたデータを解析することなのですね。


ではその解析をどうやってするかというと、
「グーグルアナリティクス」(Google  Analytics)
を使うのです。こちら

これ実は「タダ」なのですね。
上場企業の64%がこのグーグルアナリティクスを
使っているそうです。


実は私もこのグーグルアナリティクスのアカウントを
持っています。


「これ使った方がよいですよ。」

と言われ、設定してもらったきり・・・。
こういう方も多いのではないでしょうか。


まさに「宝の持ち腐れ」・・・。
これは勉強になりました・・・。







その6 アクセスログ解析


 

Photo

 


ではその「アクセスログ解析」
これはなかなか奥が深そうです。

Webコンサルタントを雇ったとしたら、
この専門用語で「けむに巻かれて」しまうかもしれませんね。



一つ一つは説明しませんが、
勉強すべき「英単語」ですね・・・。


例えば「直帰率」
これ何だか分かりますか?
これは本当に勉強になりました。
思わず「何だろう?」と考え込んでしまいました。
サラリーマンが一杯やらずにまっすぐウチ帰る割合だと
思えば想像つきますかね!?


HPのマーケティング戦略の中では重要な数字です。
SEO対策でも何でもして、ようやくHPのトップページに
たどり着いたとしまうね。
でもその瞬間、


「何だ!つまらないページだ・・・」

それ以上何も見ずに離脱してしまうことを「直帰」といいます。
「どこにも引っかからなかった」のだから、
サラリーマンが金曜日夜に「どこにも寄らずにまっすぐ帰宅」
したのだとやはり同じですね。



つまらないHPであることの重要な指標です。
直帰率は60%以下が望ましいのです。
100人トップページに来たら、40人以上はリンクに
とどまってもらうべきなのです。

 


私のHPではいったいいくらなのだろう・・・。
Google  Analytics で確認しました。

私のHPは一日で1000人訪れることもあるのですが
この直帰率は現在「83.15%」
つまり100人がこのページ見て
「つまらない」と感じたのが83人・・・。


これは本当に強烈に反省しました。






その7 平均ページビュー



年末調整がいよいよ佳境になってきて非常に忙しいのですけど、
ここ数日毎日HPのことばかり考えていて結構楽しいです・・・。


「自分のHPがいかにダメなのか・・・」

反省しつつ、アクセスログ解析を続けています。



次は
「平均ページビュー」です。
訪問者が平均どれくらいのページを見たかですね。



昨日の「直帰率」とうらはらな数字ですね。
望ましいのは3ページ以上。
通販サイトでしたら5ページ以上。
通販サイトは売ることが目的ですから、多ければ多いに越したことが
ありません。


吉田事務所のHPはどうでしょう・・・。
すいません。「1.39ページ」でした。
直帰率が高いのですから仕方ないですね。
それだけ魅力がないHPと痛感されたわけです。

同様な指標で「平均セッション時間」
これは「HPの訪問者の訪問から離脱までの平均時間」

望ましいのが「1分以上」ですね。
通販サイトなら、買うことが目的なら、欲しい商品がなければ
すぐ離脱しますね。
なかなか衝動買いは難しいのでしょう・・・。

さて当吉田事務所のHPはどうでしょうか。
1分08秒!!

これは合格点でしたね。
意外にとどまってくれていることが分かりました。

新規セッション率は「50%前後」
新しい見込み客の割合ですね。
これは大事そうです。

ここで吉田事務所。なんと「80.13%」
新規客が大半なのです。

「そうなんだ・・・」
何となく吉田事務所のHPの課題が見えてきましたね・・・・。
アクセスログ解析はなかなか役に立ちそうです。







その8 コンバージョン率



Photo

 

 



次に「コンバージョン率」。
これ何だか分かりますか?
「コンバージョン」とは「転換」という意味ですね。
野球で「ピッチャーから野手にコンバートされた」なんて使いますね。


Webマーケティングでは、HPを見た「訪問者」が「顧客」に転換するという意味に
使われます。

ビジネス上のHPの目的は、当然ですが、コンバージョンを目的に
設計・構築されているはずですから。


ですので、「コンバージョン率」とは、
「HPの訪問者のうち成果についた割合を示すのです。

物販サイト(ECサイトともいいます。Eelectronic Commerce Site)
では、訪問者がどれだけ購買に結び付いたか、という重要な指標ですね。
購買という最終目的以外には、「資料請求」、「お問い合わせ」、「会員登録」
にコンバージョンした率も大事なのだそうです。
これはECサイトでは最重要指標なのでしょう。




Photo_2

 

 


図で表すとコレです。
トップページで2000人訪れたとして、
最終の購入、問合せ、資料請求等までたどり着いた人が
20件。
この場合のコンバージョン率は1%。

目標指標として、コンバージョン率1%以上を目指すのです。
そのためにはどうしたらよいのか・・・。



だんだん面白くなっていましたね。
なかなかHPも奥が深いです・・・・。







その9 PDCAGサイクル

 

Pdca

 



では、「コンバージョン率」をあげるにはどうしたらよいか?

これが大事なのですね。
この著者は「GPDCAサイクル」を提唱しています。
この方の理論ではなくて、師匠である営業コンサルの
ソフトブレーンサービス社の野部社長が提唱されているそうです。


PDCAというのは何度か出てきましたね。
P(計画)
D(実行)
C(検証)
A(改善)
まあコンサルタントが普通いうよくあるフレーズです・・・。
それにG(ゴール)を加えるということと。


Gを決めなければPDCAは意味がない・・・。
確かにそうでしょうね。

Gとは「HPによって売上5億円!」とか決めるのですね。
そしてこの本の題名の通り、「HPはどんどん変えなさい」
Gを目指して変えるのです。

具体的にこんな例が出ていました。
これだと分かりやすいですね。

Photo_2

 

 



HPのトップページにある「お問い合わせ」ボタン。
ただ「お問い合わせ」とあるのと「初回面談相談無料」
どっちがお客様は予約をしやすいでしょう。


「6回変えてみれば99%正しい計画が出来上がる」
そうです。

つまり、トライアンドエラーで何度もやってみることなのですね。
私もやってみようと思います。
どんどん変えてみます・・・。





その10 どんどん変えよう!



 

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あまりこの本の詳細をアップし続けると、
著作権の侵害になりますね。
なかなか良い本です。HPの勉強になりましたが
そろそろまとめましょうか。



最後にHPをどうチェックしたらよいかという大事な点です。
チェックのタイミングは、「日次」や「月次」なんだそうです。

これは経理の専門家として納得しますね。
経理は毎日、つまり日次で、そして毎月、つまり月次で
試算表をチェックしますからね。
日々のカネの動きを掴んで会社の財政状態を掴みますので、
HPでもまったく同じなのだそうです。


非常に新鮮に思えましたね。
経理と同じようにHPを毎月チェックしている社長さんが
果しているのでしょうか。
HP業者にお任せしてあとはまったく無関心な社長さんも
多いのではないでしょうか。

こういうこと言うと失礼ですが、
「私は経理のことは全く分かりませんから、
先生お任せしますよ・・・」

こういう社長さんに何度もお会いしました・・・。

きっとHPに無関心ではダメなんでしょうね・・・。

月次チェック項目リストで数値をチェックしていくのですね。
これはきっとできるのでしょう。



最後にこの著者もこういっていました。
「全社員が毎日15分間、グーグルアナリティクスを見て改善案を
提出する」
というトレーニングをしているそうです。
これこそがこの会社のノウハウなのですね・・・。

ということは毎日こういう数値を見ていけば自ずと
解決策が見つかるのでしょう。


さあ!グーグルアナリティクスを見て
会社のHPをどんどん変えていきましょう!


 

がんばれ!HP大作戦シリーズ おしまい!




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